まふまふ×天月【病院】 ページ28
Aside
私は昔から病気があって、学校なんか夢のまた夢で、友達なんかいない。ずっと病院で過ごしてきた私は人との関わり方を知らなくて、一般的に言う人見知りになった。
でも、半年くらい前かな。私と同じ病室に同じ歳の子が二人入ってきた。私は一人じゃなくなった。二人は私から“孤独”を抜き取ってくれた、大事な友達になった。
ま「Aちゃん、Aちゃん!」
『まふくん 、なに ?』
天「俺達、学校行けることになった!!」
ま「それなりに学力はあったし、高校、合格!!」
『天月くんも ?おぉ 、すごいね 。』
“入院しながらだけど”そう笑うまふくんは嬉しそう。外に出ることさえできない私は二人が高校に通うようになってから、作曲にはまった。作ったからどうなるってわけじゃないけど、気持ちを歌に出来るのは気持ちよかった。
『真っ暗な道を照らすのは、散り行く桜の月』
『私は笑って、胸はって歩いた日々』
『いつしか、私は背景になって』
『いつしか、私はそっと消え行く』
『誰か、私を見つけてよ__なんて嘆く日々に』
ダメだダメ。こんな曲、誰も聞いてくれない。とか思いながら「桜ノ夜」なんて題名つけて遊ぶくらいお気に入りだったり。いつか、音楽をつけたいな、優しくて、ふわりとした感じの。なんて考えて歌っていると病室のドアが開いて、目を見開きながら分かりきった正体を見る。
ま「Aちゃん … ?」
天「曲 、作ってるの … ?」
『 … 、私 、外にも行けないし 、暇だからねっ 。』
ま「僕が 、Aちゃん見つける。ちゃんと見つけるから 、消えないで … 。」
まふくんはそう言うと私に近づいてくる。次の瞬間、唇に温かい感触があった。キスされたんだ、と思うと顔に熱が集まってくる。ふいに天月くんへと目が行って、まふくんを離す。
天「二人、って、そういう、関係…?」
ま「ううん 、これからなるから 。好きです。」
『え 、ちょっと考えるね 。』
ま「うんっ!!」
天月くんは唇を噛み締めていた。
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MIHO - この作品、大好きです!精神的にダウンすることは悪いことではありません。その原因が悪いのであって消して貴方が悪いわけではありません。精神的にダウンすると立ち直ったときにメンタルが強くなっているとか。。。鋼のメンタル、作り上げて見返してやってください!! (2022年10月31日 17時) (レス) @page50 id: 67d3edd636 (このIDを非表示/違反報告)
よく歌い手さんの感想に出てくる坂田家 - その駄作と言っている人達はお目目が可笑しいのね、、眼科へ行きなされ、、 (2022年9月30日 15時) (レス) @page36 id: 47436d7826 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - なのさん!ずっと応援しています! (2021年1月22日 16時) (レス) id: b76dcb6cc2 (このIDを非表示/違反報告)
奈未(プロフ) - なのさんの小説とても好きです!応援しています! (2020年12月15日 1時) (レス) id: 20edeff04e (このIDを非表示/違反報告)
乘肄 - その紙を貴方の家にすてたひとは、何がよくて捨てたんでしょうね?インフルで休めてたことに嫉妬したんですかね、もしくは… (2020年5月25日 17時) (レス) id: 07acb83777 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なの | 作成日時:2018年12月10日 23時