42話 ページ45
王宮のこの部屋に元ドレスローザ国王のリク王も連れてこられ、私達は趣味の悪いコロシアムの剣闘大会の映像見せられていた。そこにはルーシーと名乗る男の姿があった。確かフランキーがルーシーという名前でルフィが参加していると言っていたが、私にはあれはルフィだと思えなかった。多分偽物だ。
それは当たっていたようで、ルフィは王宮へ侵入したという知らせが聞こえた。痺れも既に取れた。ルフィが来ても、この糸さえ切れれば、すぐに動ける。
プルルル…
でんでん虫が鳴り、ドフラミンゴが受話器を取った。
ガチャ
「すまねェ〜ドフィ〜」
「トレーボル！？」
「シュガーが気絶しちまったァ〜」
「おい…何の冗談だ！」
ドフラミンゴは額に青筋を浮かべ、鬼のような形相だった。
「10年掛けて増やし続けた俺たちの僕どもが人間に戻っていく〜ッ！
ホビホビの呪いが解けていく〜ッ！」
僕と聞いて直ぐに浮かんだのはオモチャ達だった。きっとウソップやロビン、フランキー…あとは小人達が上手くやったのだろう。動けないので心の中でガッツポーズをした。
王宮内の大量のでんでん虫が鳴り響く。ドフラミンゴの部下達も混乱していた。
その最中、大柄の片足がない男がドフラミンゴに向かって一直線に距離を詰めた。
「おい、貴様誰だ？」
「キュロスか！？」
「はい！10年間お待たせして、申し訳ありません！」
キュロスと呼ばれた男はドフラミンゴの目の前で跳び上がり、大きく剣を振りかぶった。
「テメェは！？」
「今助けに来ました！」
「きゃああーっ！」「若ぁ〜！」
ドフラミンゴの首が地に落ちた。それと同時にドフラミンゴの部下であろうメイド服の女と非常に大柄の男は驚きのあまり動けないように見えた。
「真のドレスローザを取り戻しに来た！」
一瞬のうちにキュロスはこの部屋にいる敵を(メイド以外)全て倒した。
「A〜！トラ男〜！助けに来たァ〜！」
ルフィは見覚えのない綺麗な女の人を左腕に抱えながらこちらへと向かってきた。
ルフィは女の人から鍵を受け取り、トラ男の錠を外そうとしている。ルフィは頂上戦争のときのハンコックといい、Mr.3といい…鍵に関する運がいい。
「造形！貴女の糸も切るわ」
女の人はナイフを手に私を拘束する糸をブチブチと切り落としてくれた。
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作者名：あんころ | 作成日時：2021年6月20日 18時
