HERO.164 ページ32
「筆記のほうはゼロ。実技で切島・上鳴・芦戸・砂藤、あと瀬呂が赤点だ」
「行っていいんスか俺らぁ！！！」
「確かに、クリアしたら合格とは言ってなかったもんな…」
『どんまい瀬呂くん』
今回の試験、
敵こと教師軍は、生徒に勝ち筋を残しつつ、
どう課題と向き合うかを見るように動いたらしい。
でなければ課題云々の前に詰む者たちばかりだったろうから。
「本気で叩き潰すと仰ってたのは…」
「追い込むためさ。
そもそも林間合宿は強化合宿だ。
赤点取ったやつこそここで力をつけてもらわなきゃならん」
相澤先生は目をかっぴらき、
懐かしのあの言葉を言った。
「合理的虚偽ってやつさ」
「「『ゴウリテキキョギィィイー！！！』」」
『くっそ惚れるぜイレイザーヘッド』
「うるせぇ」
勝己にピシャリとそう言われてしまった。
泣くぞ。
「またしてやられた……！さすが雄英だ」
君は真面目ね、飯田くん。
「しかし！二度も虚偽を重ねられると信頼に揺らぎが生じるかと！」
「わあ、水指す飯田くん」
「確かにな。省みるよ。
ただ、全部嘘ってわけじゃない。
赤点は赤点だ。
お前らには別途で補習時間を設けてる。
ぶっちゃけ学校残って補習よりもキツイからな」
その言葉を聞いた赤点５人組の顔といったらそりゃあもう、ね。
『がんば、瀬呂くん』
「棒読みだ、水森…」
―――
――
―
「水森、あとで職員室来い」
ホームルーム後、相澤先生に呼ばれた。
『なんだろ、告白かな』
「そうだったらマジ色々終わるぞお前」
『相澤先生と終われるなら本望』
「お前も大概よな」
『一途と言ってくれたまえ』
「ハイ！！ハイハイ！みんな！」
声高らかに手をあげた(と思われる)のは葉隠さん。
「A組みんなで買い物行こうよ！」
合宿にむけて物品揃え。
(確かに、行きたい)
けど、休日は母のお見舞いに当てているからなぁ…。
『私、お見舞いあるから途中参加でいいかな』
「それはもう！OKよ！」
グッ！という効果音が私の脳内に響くあたり、
葉隠さんはきっと親指を立てているだろう。
多分。
「水森、見舞い行くのか？」
『え、あ、う、うん？』
「なんで疑問系なんだよ」
轟くんに話しかけられて、大きく胸が羽上がった。
あれ、今までこんなことなかったのに。
「俺も見舞い行くんだ。一緒にいいか？」
『そ、そりゃあもちろん。一樹もいるけど…』
「俺は構わねぇよ」
なんだろ。
(心臓が痛い)
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ゆあ - こんばんは。コメント失礼致します。とても素敵な作品で楽しく読ませていただいております！ですが特別編の勝己くんと一緒 3にて「北朝鮮」を表現の一部として使われておりますが、こちらは取り消したほうが良いと思います。国際問題に関することですので。 (2018年5月17日 1時) (
レス) id: 4b4b197e1d (このIDを非表示/違反報告)
ノア - 特別編の3人との話しがもう最高すぎてやばいです！本編もおもしろいです！更新がんばってください！ (2018年3月11日 21時) (レス) id: 42849da78e (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 初めましていきなりですが本編の続き気になりすぎます！！続き早く見たいので更新頑張ってください！！！！！ (2018年2月11日 3時) (レス) id: b07e3f90c5 (このIDを非表示/違反報告)
moe(プロフ) - 面白いです！更新楽しみにしてます！ (2018年1月30日 21時) (レス) id: 8ed7a0d951 (このIDを非表示/違反報告)
ルッカ - あぁぁぁぁめっっっちゃ続きが気になる……応援してます！頑張ってください！ (2018年1月4日 0時) (レス) id: e083ca4c6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絞凛 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2017年8月8日 1時
