HERO.153 ページ21
(勝己は焦ってる)
急激なデクくんの成長。
それは私にだってわかる。
(格下だと思ってた)
けど、
いつの間にか自分の前に立っていた。
その事実が、
勝己にとっては嫌悪でしかないんだ。
(その相手が、デクくんなら尚更)
「さて、倒そうか」
オールマイトは私を地面に投げ捨て、
そして、
どこから出したのだろうか。
縄で縛り上げた。
(くそ腕いてぇ……)
左腕を折られて、
おまけに縛られて、
(そんで二人は喧嘩する)
最悪だ。
「大人しくしててくれよ」
オールマイトは近くにあったガードレールを引き抜き、
言い合いを繰り広げるデクくんと勝己に向かって走り出したのだ。
―――
――
―
「だから！正面からぶつかって勝てるわけがないだろ！？
Aちゃんだって囮にされてるんだ！！」
「喋んな。
勝つんだよ。それが…ヒーローなんだから。
Aだって助け出す。」
同じヒーローに憧れた。
憧れたものは同じなのに、
「しゃあ尚更、ここでの戦闘は…」
「放せ！触ん………『二人とも！！！上ぇ！！！！』…！？」
痛みに目がくらみながらも、
二人に向かって叫んだ。
「とりあえず」
ガードレールを持ったオールマイトは、
デクくんを地面に叩きつけ、身動きがとれないようにガードレールを差し込んだ。
そしてすぐに勝己に向かって、
拳を入れた。
倒れる私を通り越し、
はるか先に飛ばされた。
『勝己！！！いっ！？』
「暴れることなかれ！水森少女！！」
私を荒々しく抱え、
ニッといつもの笑みを浮かべる。
「だから言ったじゃないか！！
正面からぶつかって勝てるわけがないって！」
「黙れクソナード！！」
これだけ逆境でも、
「そんなんじゃ、助けられるものも」
「だから黙れっつってんだろぉが！！！」
君たちは
「いい加減にしてよ！！！」
「テメェから潰すぞ！！！」
『…やめてよ』
「…？」
これ以上、
争って、
何になる。
格上相手に、歯が立たないのに、
このままじゃ、
また、
「…」
視界が滲むのがわかった。
涙の粒が、
オールマイトの腕に落ちる。
『やめてよ！！！』
「！」
「…Aちゃ……」
これ以上、
争わないでよ。
これ以上、
『無駄に喧嘩して、傷ついて、倒れて、馬鹿じゃないの！？！？』
久しぶりに、声を挙げた気がする。
『敵を、見誤ってんじゃないよ……！今、目の前にいるのは何！？』
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ゆあ - こんばんは。コメント失礼致します。とても素敵な作品で楽しく読ませていただいております！ですが特別編の勝己くんと一緒 3にて「北朝鮮」を表現の一部として使われておりますが、こちらは取り消したほうが良いと思います。国際問題に関することですので。 (2018年5月17日 1時) (
レス) id: 4b4b197e1d (このIDを非表示/違反報告)
ノア - 特別編の3人との話しがもう最高すぎてやばいです！本編もおもしろいです！更新がんばってください！ (2018年3月11日 21時) (レス) id: 42849da78e (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 初めましていきなりですが本編の続き気になりすぎます！！続き早く見たいので更新頑張ってください！！！！！ (2018年2月11日 3時) (レス) id: b07e3f90c5 (このIDを非表示/違反報告)
moe(プロフ) - 面白いです！更新楽しみにしてます！ (2018年1月30日 21時) (レス) id: 8ed7a0d951 (このIDを非表示/違反報告)
ルッカ - あぁぁぁぁめっっっちゃ続きが気になる……応援してます！頑張ってください！ (2018年1月4日 0時) (レス) id: e083ca4c6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絞凛 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2017年8月8日 1時
