HERO.74 ページ28
『上鳴電気くんつれてきましたー』
「ウェーイ」
「おやおや、じゃあここに座らせておくれ」
アホになった上鳴くんに肩を貸して連れてきたのはリカバリーガールの所。
「アンタは無傷ね。やるじゃないか」
『ハハッ、お陰さまで』
「一応、ハイ。お水」
『助かります』
もらったペットボトルの水に口をつける。
しかし、隣の上鳴くんが親指を立てて「ウェーイ」と連呼するもんだから盛大に吹き出してしまった。
『だ、ダメだ………つ、ツボっ……ブハッ』
「この子の個性も、強いけどリスクがねぇ」
『フハハハハッ！こっち見ないで！！その顔やめて！！腹痛い！！！』
「ここでは静かにしんしゃい！！！！！」
リカバリーガールに怒られて、笑うのを我慢するけど、ちょいちょい吹き出してしまう。
(なにこれ、罰ゲームかなんかなのか、勝ったのに)
なんとかして、水を一本飲み干したあと、上鳴くんを残して、リカバリーガールの元を離れて座席に戻ろうとした。
『…あ、お茶子ちゃん』
「Aちゃん…」
廊下を歩いてきたのはお茶子ちゃんで、お茶子ちゃんが今ここにいるということは、今現在飯田くんが試合をしているのだろう。
それにしても、
(顔が、暗いな…)
いつものあの天真爛漫な笑顔がない。
それもそうだ。
相手は勝己。
私でも嫌だ。
『…緊張、してる？』
「まぁ、それなりに…」
えへへ、と笑うお茶子ちゃんはどこかぎこちない。
「ね、ねぇ…Aちゃん」
『ん？』
「Aちゃんはさ、どないしてヒーローになろうと思ったん？」
手をギュッと握るお茶子ちゃん。
なんで今その質問をしたかはわからないけど、
私は、いつも通り、笑顔で口を開いた。
『単純な話、憧れだよね』
『私の父さん、ヒーローでさ。ヒーローしてる父さん、すんごくかっこよくて、キラキラしてて……、そしてたくさんの人を救ったオールマイト。笑顔で、かっこよかった。
ただ単純にさ、この二人のヒーローの姿を見て、憧れて、ヒーローになりたいって思った。
動機なんて、そんなもんさ』
手をヒラヒラさせて笑っていると、お茶子ちゃんは自傷気味に笑う。
「なんか、キラキラしててええな…。
私の動機なんか、お金だもん。
父ちゃんと母ちゃんに楽してもらうためにヒーロー目指しとんだもん。
なんか、汚いよね」
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ちぃ - すごい面白いです！更新応援してます (2018年11月30日 22時) (
レス) id: 619380b1ab (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ - ウォシュレットは商品名ですよというわけで雄英はTOTOの商品を使ってくれてるんですねありがとうございますわが社のハイテクなおトイレの使い心地和は如何ですかっ！ (2018年11月30日 22時) (レス) id: 619380b1ab (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - ステイン様の小説も書いて欲しいです (2018年8月25日 20時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
珠姫 - 放電ーからのーサぼてーん (2017年8月8日 14時) (レス) id: 0ee03cdf84 (このIDを非表示/違反報告)
自傷無傷ではなくなった - はじめまして！！とっても私のこのみにどストライク( ^ω^ )ヒロアカキャラとじゃなくて、オリジナルでの兄弟設定好きです（＾ω＾）弟かわいい。更新頑張って下さい！！！ (2017年7月7日 18時) (レス) id: 0e313d130c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絞凛 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2017年7月4日 19時
