HERO.21 ページ23
こん棒を足元に突き刺し、
その間にこちらへ突っ込んできた轟くんを後ろに下がって回避する。
(まずは、あの右手に触れられないようにしないといけない)
狭いこの空間。
お互い、デカイ攻撃はできない。
(狭い空間かつ、私の得意分野で攻める)
腰に着けていたホルダーから水をとりだし、摂取。
そして、左手をかざした。
最小限かつ、威力ある波。
それを轟くんにむけて放つ。
「水なら凍らせて終わりだろ」
『それな』
案の定、その水は凍らされた。
それでも、その攻撃を繰り返していく。
「(………死角が増えた)」
結果として部屋に出来たのは氷の死角たち。
「(尾白の気配も、水森の気配も感じねぇ)」
まんまと思惑にはまっちまった。
(おうおう、舌打ちが聞こえるぜ)
氷を背に、ニヤリと笑う。
そして、氷を脱した尾白くんに白のテープを投げ、目配せ。
(勝利条件は時間内までに核兵器を守りきるか、ヒーローの捕縛)
イメージは、イレイザーヘッド。
「(………核兵器は水森の個性で覆われた。
おそらく尾白も抜け出した。2対1じゃ分が悪ィ)」
なら
「(障子を呼ぶしかねえ)」
『させるわけ』
「！？」
どこからか延びてきた蔓が足に絡み付く。
『死角の多いこの空間で、随分と悠長に構えてたね、轟くん。
チェックメイト』
「っ！？」
背後から表れたのは、白テープを持った尾白くん。
蔓は轟くんの体を絞め、右腕を使わせない。
けど、
『簡単じゃあないよね』
「っつ！」
蔓は氷り、バキンッと音を立てて砕け散る。
尾白くんは捕まり、今度こそ身動きが取れないほどの氷に包まれてしまった。
(時間一杯、ねばるか)
「顔、ひきつってんぞ」
『そりゃあひきつりもするよ』
「氷、邪魔だな」
私に突進してくる轟くんは、死角となる氷たちも一緒に破壊して進んでくる。
(判断力ってか即決力ってか、容赦ないな)
「お前のリスク、脱水症状だろ」
『…げ』
微かにかすった右の横腹。
性格にはホルダーに入った水のボトル。
見事に凍ってらっしゃる。
「前に言ってたリスクってのは、脱水症状。
だから常に水持ち歩いてんだろ。
それ意外にも、相手に触れるだけで水分は得られるが、触れられなければ無いも同然。
あと、どれぐらい持つ？」
『………当たりすぎて怖いわ、君』
制限時間、残り3分。
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ku- - 夢主のさっぱりとした性格が凄くお気に入りです。話の構成とかも読みやすくて、楽しくすいすいと読ませて頂いています♪ (2017年8月20日 1時) (
レス) id: a39dedaf45 (このIDを非表示/違反報告)
マキ猫(プロフ) - 絞凛さん» イラストの絵柄がめちゃめちゃ好みです！！！！清々しさというかヒロインだけどヒロインヒロインしてない感じというか…！何言ってんだ自分。お話も面白くて楽しく読ませてて頂いてます(^^)連載頑張って下さい！ (2017年8月11日 21時) (レス) id: 96742f9bf8 (このIDを非表示/違反報告)
絞凛(プロフ) - ぐれーとまっくすな手毬。さん» コメントありがとうございます！誤字など多くてすみません…。気づいたら修正していきたいので、もしあればご指摘お願いします！ (2017年7月3日 18時) (レス) id: 88483ea5f2 (このIDを非表示/違反報告)
ぐれーとまっくすな手毬。(プロフ) - お話、とっても面白いです！その分ちょっと、誤字の多いのが目立ってしまう気もします……もったいないなあ、と思ってしまいました。気を悪くされたならすみません。お話に一目惚れしてしまって、更新をすごく楽しみに待っているので、頑張ってください〜〜！！ (2017年7月1日 18時) (レス) id: 8cdc93238d (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅた(プロフ) - 面白いですっ！、続きに期待…！ (2017年7月1日 15時) (レス) id: d306f97df7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絞凛 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2017年6月12日 20時
