拾いませんか。 [ar×in]

34話　in side ページ34

罪悪感が凄いが、
今はこれしか術が無い。


まぁ、使えるとは限らないけど。


パスワードが一つ気掛かりだ。



とりあえずスマートフォンの電源をつけ、スワイプする。




ん？




開いた…





「…セキュリティ低すぎだろ…」



見た目5歳児の大ちゃんらしい、といえばそうなのかもしれない…





とりあえず、電話帳のアイコンをタップする。






そこには、ズラーっと人の名前があった。

友達が少なかった俺にとっては、こんな光景、初めて見た…


大ちゃんの友好関係の広さに感心させられる。




…っと！

こんなことをしている場合では無い。


救急車もダメ、となったら、
大ちゃんの友好関係の広さを利用して、
お友達に来てもらうしかない。


これが、俺の出した精一杯の答えである。


誰にかけるか…




は、運だ。


今暇な、優しい良い人に当たったら幸せだし、
忙しくて怖い、悪い人に当たったら最悪だ。



…ま、後者は、大ちゃんの人柄事を見る限り、無いとは思うけど…



とりあえず、テキトーに画面をスクロールさせる。







よぉし…！


決めた！


この人にしよ！



"岡本圭人"


画面に表示されたこの名前。



あ行だから割と最初ら辺に居たし、時間ないし…

という単純な理由だが、
この人に賭ける！



良い人でありますように…！

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