その瞳は【ニューダンガンロンパV3】

嫌よ嫌よも好きの内？　/　王馬 ページ35

人は誰しも喧嘩をする。
喧嘩をしない人間なんて滅多にいないだろう。

絶対に根拠があるとは言えないけれど、根拠が皆無という訳では無い。

現に王馬小吉という奴と、滅多に怒らない私が喧嘩をしているのだから。


「普通、滅多に怒らないとか自分で言っちゃう？自意識過剰なの？」


「実際怒らないじゃん。小吉くんの前以外では。あと言動と反した行動を取ろうとしないで」


「スカートくらい捲らせてよ」


「スカートだから駄目なんだよ？」


この会話を聞いて、私達は仲の悪いクラスメイトという第一印象を与えていると思う。
…一応付き合っている。

何時からこんなのになってしまったのか分からない。
どちらも素直になれない性格のせいか、こんな風に関係を保つのが一番良い方法だと気づいてしまったのだと思う。


「はぁ…一番最初の喧嘩の理由って何だっけ？」


「きのこの山派とたけのこの里派で対立したんだったと思う。嘘だよブス」


「律儀に教えてくれたかと思ったら嘘だし何故か罵られたんですけど…」


下らない事で喧嘩して、仲直りなんかせず笑い合って喧嘩の内容なんか忘れて、また喧嘩して。
この前の喧嘩もよく覚えていないというか、小吉くんにチビって言った事ぐらいしか覚えてないって感じ。

それが楽しかった。というより、安心した。
だから、まだこうして関係を築けているのかもしれない。


「…あのさぁ」


「あっ、白銀さん…」


「ずっと喧嘩してるけど、よく付き合ってられるね？」


「白銀ちゃんは不満なの？別にオレは…」

「付き合う理由かぁ…それは…」


「「この人誰かいないと生きていけないし」」


　




(何言ってるの？別に一人でも生きていけるんだけど？)


(オレはAちゃんくらいしか気が合う人居なかっただけだし〜)


(…仲良しなんだね)





　




＿＿＿＿
噛ませ白銀

リクエストありがとうございました！

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