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過ち / 東条 (微ヤンデレ) ページ27

「ね、斬美ちゃん。」


「何かしら?」


彼女の上着の裾を繕う手は止めず、返事をした。
自分から声を掛けたのに、Aさんは適当な音程の鼻歌を歌っている。

話題が無くただ単に声を掛けただけか、知られたくない事を話そうとしたけど近くを人が通ったのか、私には分からない。


「芥川龍之介の『蜘蛛の糸』って面白いよね。改めて読んでみたんだ。
糸が切れて短く垂れている描写なんて、絶望感があってさ。悪いことはしちゃいけないなぁって思えたよ。」


最近彼女はよく図書室に行っている。
だから本の話もたくさんされる。今日は蜘蛛の糸を読んだみたい。


「私もあの話は好きよ。人間の醜い感情を表しているみたいで。」


過ちを繰り返して罰を受ける…
この危機的状況でも同じような事が言えるかもしれない。
…赤松さんの二の舞になってしまう。

第一…私の大事なAさんを死なせる訳にもいかないし、どんな頼みでも断るわけにはいかないのだ。


「…出来たわ。どうかしら?」


「早いね…。全然目立たなくなってる!すごい!」


「ふふ、ありがとう。
あら、紅茶も飲み終わったのね。カップは片付けておくわ。」


「いいよ、そんなことまで…!
…最近ちょっと過保護すぎじゃない?私、その、斬美ちゃんと過ごしてると何もできないっていうか…」


私にとって当然だったことを否定されたように感じ、少し感情的になってしまった。


「不快な思いをさせたのならごめんなさい。…でも、貴女は私の大切な人なの。誰よりも何よりも、ずっと、大切な…」


私の思いを、できるだけ簡潔に、かつ伝わるように打ち明けた。
本当の気持ちは自分の言葉では表せないくらいだから、少し嘘も混ざっている。…大切な人、なんて言葉じゃ足らないんだ。

彼女は目を見開き、驚いたといったような表情をした。
そして微笑し、私に優しく声を掛けた。


「…何でもしてくれるの?」


「…ええ、貴女のためなら!」


「ふふ、そっか。じゃあ、」




「人を殺すこともできる?」



 



 


(仰せのままに。)


(過ちをおかした。)



 




__
過保護…????
動機ビデオを見た上での会話、みたいな…ね?(察して)

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設定タグ:ニューダンガンロンパV3 , ダンガンロンパ , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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蜜柑 - 面白かったで〜す!!真宮司君がいなかったのが辛いけど…ヽ(´▽`)/これからも応援してます! (2018年6月30日 20時) (レス) id: 57247c1913 (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん - と思ったら…ご丁寧に縦読みしてって書いてあった…(´;ω;`) (2018年6月23日 19時) (レス) id: 84ea3b1735 (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん - 見つけちゃった…31ページ…最後の所…縦読みすると………「3月9日誕生日です」って………w (^^) (2018年6月23日 19時) (レス) id: 84ea3b1735 (このIDを非表示/違反報告)
はるちゃん - Fooooooooo!(便乗) (2017年8月28日 15時) (レス) id: 847c7d369f (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^天海君の話、全部読みました^_^天海君、かっこいいですね^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2017年8月19日 22時) (レス) id: 5050a4539b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御虎柴@超絶怒涛の天海厨
作成日時:2017年2月13日 3時

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