その瞳は【ニューダンガンロンパV3】

どうして　/　最原 ページ2

「だから…どう考えても、」


言いたくない。
こんなこと言ったってまた人が消えるだけなのに、


「この事件の犯人は…」


少しだけ息が荒くなる。
拒絶反応なのか緊張なのか


「……鶴橋Aさん、君しかいないんだ」


彼女の目は僕を捉えて離さない。
僕が目を逸らしても、冷静な彼女は真剣な眼差しで僕を見つめていた。
本当は選びたくなんてなかったのに、選んでしまったのに…僕を恨むことなく、事実として受け入れているようだった。


「……うん。私が犯人。

………怖がる事なんて、間違っていることなんて無いんだよ？」


子供をあやすように語るAさん。何時もより声が震えているように聴こえる。
ああ、どうかこれが夢であれば、そう願うしかない。


「そしてね、私は…


”裏切り者”でもあるんだ。
……書かれて消される、存在。」


確か最初にも、モノクマは裏切り者が居ると言っていた。
それが、ぼくの、最愛のひとだなんて、いやだ。いやだよ。


「…もう終わろうよ。早くオシオキしてよ。皆、も早く終わった方が、楽、でしょ？ね、ぇ…お願い、だから…」


「っ…う、うぅぅっ……皆の顔、見てると…何でかな、涙が溢れて止まらないんだよ…！

…まだ一緒にいたいよ。遊びたいよ。笑ったり、怒ったりしたいよ…」


それがAさんの最後の言葉だった。儚い笑顔はこの世の何よりも美しくって、彼女の唯一のわがままだった。

ぼくは彼女の自分の感情を表に出さないのに色々考えていてくれてる所とか、たまに見せる笑顔とか、人間味とか、仕草とか、

全部、全部



大好きだったんだ。




(もう届かない言葉はモニターに反響した)



　


＿＿＿＿＿
やっぱ最初は主人公かなって…

悪魔　/　天海　（ヤンデレ）→←軽い設定

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