前原「手を離したのは俺だ」

光の手25 ページ27

Aside



１０分ぐらい過ぎると前原が起きた
あの言葉について聞いてみる



『あのさ 前原。
寝る前に言った言葉なんだけど…』



前原「寝る前？何か言ったか？」



覚えてないんだ
少し期待してたのに…



『何でもない。今何時？』



前原「６時。お腹空いただろ？
母さんが準備してると思うから行こうぜ」



『うん』



ゆっくり立ち上がる
お腹が痛い



前原「まだ痛むか？酷い色だし当たり前か」



『……私のお腹見たの？』



前原「勘違いするなよ？
勝手に見えたんだ」



恥ずかしくなり手で顔を隠す



母「何してるの？冷めるわよ？」



前原「今行く」



前原と手を繋ぎ１階に行く
いつもと同じおいしそうな匂い



『いつもありがとうございます』



母「Aちゃん。大丈夫？
陽斗が抱えて帰ってきた時は驚いたわ」



『大丈夫です。
ご心配おかけしました。痛っ…』



前原に頭を軽く叩かれた
叩かれたところを手で抑える



前原「全然大丈夫じゃないだろ。
母さん、後で見てやって？」



御飯を食べ始める
１人で食べるのは慣れてきた



たまに口の回りが汚れるけど
前原が拭いてくれる



前原「小さい子どもみたいだな」



『前原はお兄ちゃんみたいだね』



お兄ちゃんより
“彼氏”の方がいいんだけどね



私に恋はできないから

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