【赤羽 業】悪魔の誘い

悪魔5 ページ6

Aside



『…』



頭がボーッとする
私…寝てた？



視界がぼやけていても知らない場所だとわかる
それにふかふかのベッドの上



たしか男性に追いかけられて
…その後の記憶が曖昧だ



赤羽「起きた？」



『…あ』



図書室で会った自称悪魔の赤羽カルマ
ベッドに腰かけて私を見下ろす



淡々と状況説明が始まった
寝起きでもわかるようにゆっくりと丁寧な説明



どうやら私は追い詰められて気絶したらしい
そこを助けに来たのが彼



私を殺そうとしていた男性も悪魔で
カルマを憎む１人だった



『いったい何をしたらあんなに憎まれるの？』



赤羽「昔、ちょっとね」



息苦しかった原因は
これまた摩訶不思議な話で



私は悪魔の世界に連れていかれたと彼は言い出す
頭の中はハテナでいっぱいだ



悪魔の世界には
とにかく人間に害を与えるものばかりで



息苦しいまま害を及ぼす空気を吸っていれば
１時間ほどで人間は死ぬらしい



赤羽「すぐに人間界に戻ってきたから
害はないと思うけど」



『うん。大丈夫』



起き上がり自分の体をペタペタ触る
どこも痛くないし何も変わってない



が、疲労感が凄い溜まっている
早くお風呂に浸かりたい



『話はなんとなくわかったけど
ここどこ？』



赤羽「ホテルだよ」

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