人の揚げ足ばっかとるんじゃないのォオ(改訂しました) ページ48
土方side
近「さて…お前さんの配属先だが。」
「もうどこでもいいよカーテンの上のシャーってなるやつでいいよもう。どうでもいい。」
土「おいグレてんじゃねーよスカートぐらいで。」
「アンタはわかんないかもしれねーけどな、スカートとズボンは女子にとっちゃ雲泥の差なんだよ。ちげーんだよ、なんか色々」
土「お前もわかってねーだろそれ絶対。」
近「まぁまぁ。そう不貞腐れんでくれ。な?」
「ーー…はぁい。」
よーしよし!と近藤さんは笑ってAの頭をワシワシと撫でた。
Aは少しだけ痛そうに、けれど嬉しそうに近藤さんの手にじゃれていた。
ほんっと猫みてーな奴だな…
近「最初はお前さんをどこかの隊に配属する気だったんだが…どうもそれは惜しい気がしてな。だから、零番隊に配属しようと思う。」
「零番隊…?」
土「言ってみりゃピンチヒッターみたいなもんだ。どこの隊にも属さず、そしてどこの隊にも属している。有事の際、お前は俺か近藤さんの直接の指示で動く。」
近「俺ら真選組の懐刀ってところだな。お前さんは何かルールをつけるより、自由に動けるようにしてた方が良さそうだからな!」
「成る程、そいつぁ確かに俺の性分に合ってるね。わかったよ、近藤さん、土方さん。」
Aはニッコリと笑って頷いた。
話がひと段落した所でーーー俺は前々から気になっていたことを聞き出すことにした。
土「…A、てめー万事屋の野郎と昔馴染みだと言ってたな?」
「…?はい、そうですが。」
土「ーーー何か、知ってんじゃねぇのか?」
万事屋は前からキナ臭い野郎だった。
だがまるで捉え所がなく、昔の事で調べもつかない。そんな奴の過去を知るというこいつ。
情報源にしない手はない。が、我ながら嫌な質問だったろう。お前の事も疑っていると言ってるようなものだ。
しかしAは、そんな事かとでも言うように口元を歪めた。
「…残念。友人の秘密は墓場まで持ってく主義でして。それに、今の俺が、ここにいる事に何か問題が?」
気に入らなければ切り捨てればいい。
使えなければ放り出せばいい。
俺の扱いなんざ、その程度で充分ですよ?
土「ーーーそうかい。そりゃ、殊勝なこった。」
成る程、話す気はねぇ、と。
Aは話を打ち切る様に立ち上がり、着替えてくると言って部屋を後にした。
閉まりかけの襖から一瞬見えた横顔が。
何故だかひどく哀しげで。
暫くそこから目を離せなかった。
酒の味は働いてるやつにしかわからない→←受験校を制服で選ぶと大抵失敗する
35人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るー(プロフ) - まろ 様 ありがとうございます!! (2018年10月9日 21時) (レス) id: f73768fb7d (このIDを非表示/違反報告)
まろ(プロフ) - 凄く面白いですね! (2018年10月8日 13時) (レス) id: 00309ab547 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:るー | 作成日時:2018年9月16日 19時