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お礼は人の目を見て ページ17

夢主side

「っと…これで最後か?」

勢いよく刀を振り、血を落とす。
辺りは斬り捨てた天人や敵軍で埋め尽くされ、まさに死屍累々といった有様だった。
取り敢えず援軍に挟み撃ちにされる可能性は避けれたようだ。よかったよかった。

全く余計に疲れた。晋助にヤクルコでも奢らせようと固く心に決め、銀時達の無事を確認する。

「銀、小太、辰馬に晋助。皆無事かい?」

坂「ワシらは問題ないきに。A、お前さんも怪我ないがか?」

「ふふ、ありがと。これは全部返り血さね。大丈夫だよ。」

そーかそーか!と辰馬はまた豪快に笑って俺の頭をワシャワシャと撫でる。
辰馬はいつも、幼馴染トリオとは違っていの一番に心配してくれる。
超がつくほどのお人好しで、何故戦に出てるのかと問いたくなる程優しい人だから、辰馬は俺の密かな癒しなのだ。

銀「うし、けーるか。後始末は向こうがすんだろ。」

「銀、俺に一言言う事あるんじゃないのかい」

銀「……ねーし。心当たりなんざねーし皆目見当もつかねーし。」

坂「金時、目が泳ぎまくっとるぜよ。バタフライ並みに泳いどるろー。」

銀時は苦虫を噛み潰した様な顔をして目線をバッチャバッチャ泳がせている。
ほんっとにこいつは、人に礼を言うのが極端に苦手だ。一言、たった一言素直になればいいだけなのに。

溜息が出る。こいつは俺より年上のくせに変な所で餓鬼っぽい。
こういう時はこちらが大人になるしかないというのはもう、長年の付き合いで学習済みだ。

「もういいよ。帰ろうぜー。晋助、後でヤクルコ奢れよ。」

高「おい坂本、お前俺のヤクルコ飲んだんだろう返せ。」

坂「ちぃさいこと気にするもんじゃなか!そんなんだから身長が高「なんか言ったかコラ」…わかったから刀下ろすぜよ。」

「どんだけヤクルコに命かけてんだよ。」

桂「銀時、行くぞ」

小太が声をかけると、銀時は何も言わず先を歩いていた俺たちを早足で追い抜いた。


横をすり抜ける時、それはそれは小さな。
聞き逃しても仕方ない程か細い声で。


銀「…サンキュ、な」


「ーーーーー!」


通り過ぎたあいつの耳が、ひどく赤く染まっていて。
その一言言うのにどんだけ照れてんのとか、目ぇ見て言えないのかとか、思うことは多々あれど。



「ーーーーふふっ。くくくっ…まぁ、今日はこれで許してあげるよ。」




鬼と呼ばれる白夜叉殿の、存外可愛らしい一面が見れただけで、良しとしてやろう。

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るー(プロフ) - まろ 様 ありがとうございます!! (2018年10月9日 21時) (レス) id: f73768fb7d (このIDを非表示/違反報告)
まろ(プロフ) - 凄く面白いですね! (2018年10月8日 13時) (レス) id: 00309ab547 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:るー | 作成日時:2018年9月16日 19時

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