普段大人しい奴がキレるのが一番怖い ページ15
高杉side
銀「ぅおりゃァァッ!!!」
「晋助ェエエッ!!助けに来たぞー!!」
…気づいてるのか、いないのか。大声で叫びながら飛び込んで来た(落ちて来た)Aの足元は、哀れな天人が一言も発することなく潰されており、未だメキメキと音を立てていた。
高「ククッ、A足元見ろ。ブタが潰れてるぞ。」
「あ?何こいつ誰こいつキモい。」
坂「キモい言いながら刀刺すのやめるぜよ。女子がそげな事言うもんじゃなかー。」
桂「坂本、お前もそう言いながら相手の首を絞めるのやめろ。もう白目剥いてるから。泡まで吐いちゃってるから。」
全員が全員、背中を預ける様に円になる。
その周りをぐるりと敵が囲い、今にも飛びかかって来そうなほど目を血走らせている。
銀「けっ。どこぞのチビのおかげで奴さんガンギレじゃねーか。どうしてくれんだこのヤロー」
高「援軍なんざ頼んだ覚えはねぇよ。てめェが来たところで足手まといだ帰れ。」
「晋助、俺も?」
高「A以外帰れ。」
桂「変わり身が早すぎるぞ高杉。」
坂「まぁまぁ喧嘩しちょる場合じゃなかー」
坂本の腹立つ程間延びした声と同時に、背にザワリとした感触を覚えた。
それは酷く稚拙で、それでいて強大な、単純な殺意。
何事かとチラとそちらを向くと、そいつは獰猛に笑っていた。
瞳孔は開ききり、口元には凶暴な笑みを剥き出しにして。
Aは低く呟いた。
「…そうだねぇ。俺達の喧嘩相手は、向こうさんだろうよ。」
高「…はっ。違いねぇ。」
桂「ここまで来てしまっては退けぬ。全員蹴散らすぞ。」
銀「上等だ。豚どもが二足歩行なんざ百年はえーって教えてやらァ。」
坂「全く血の気の多い奴らぜよ。」
「ーーーーーー行くぞ」
タンッ、と。
あまりに軽く。あまりに何気なく。
そいつはふわりと、戦場に舞った。
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るー(プロフ) - まろ 様 ありがとうございます!! (2018年10月9日 21時) (レス) id: f73768fb7d (このIDを非表示/違反報告)
まろ(プロフ) - 凄く面白いですね! (2018年10月8日 13時) (レス) id: 00309ab547 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るー | 作成日時:2018年9月16日 19時