最後くらいはあなたと【オリジナル】 (ページ3)

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きっと誰もが聞きにし、見たこともある有名なお話。

ある人魚が人間を救い出し、彼らは恋に落ちる。

何とも言えないハッピーエンド。

人魚という異種族が居ることは判明した。
では、こんなこともありうるのではないかと誰もが最初は思った。

だが、そんなことはなかった。

きっと、人魚が人間に恋をしたら今の時代は泡にでもなって消えてしまうだろう。

貴族と庶民が恋をすることがありえないと思っていたみたいに、異種族と人間が恋をするということはタブーである。

そんなヤツらが現れると、冷たい目線を向けられる。

しかも今の時代は、SNSといったのもあるため炎上するだろう。

その時だけは、人間と異種族は同じことをコメントに書く。

｢敵なのに何をしているんだ｣と。

もちろん、結婚といった愛の形などもありえない。
そもそも法律にない。

そのため婚約届けなんて出しても受け入れてくれないだろう。

恋をして、互いに気持ちが同じでも、誰からも認めて貰えずに散ってゆく。

これが現実。

所詮はおとぎ話である。

私はそんな複雑な世界に生まれた。