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早乙女side

工藤Aを初めて見たのは、入学式でも、高校に入ってからでもない。

中3は、中学最後の部活とか受験生とかで多忙だ。

その頃の俺は、模試でなかなかいい点が取れずに悩んでいた。要は病み期ってやつ。

ああ、めんどくせぇな。
帰りたくねぇ。

真っ暗で星一つもない空を見上げて歩いていると通り過ぎた公園から人の声が聞こえた。

それは、誰かと話しているようではなく何かしらのリズムをとっているようだった。

なんだこんな時間に。
どした?
俺は興味津々に公園に駆け寄った。

公園の端で、人がしゃがみこんでいた。

バレないように近くで顔を見ると、同じくらいの年齢だろうか。
イケメンだけど男前ってわけでなくどちらかと言うと美男、可愛い系に近かった。

そいつの目の前には、ダンボールがあってその中には白色の子猫が座っていた。

おそらく捨て猫だろう。

そいつは、その猫に向かって歌を歌っていた。
今流行りの歌で知らない人はほぼ居ないだろう。

ギターやマイクもないし、曲も流れてなくてアカペラだったけど

綺麗だと思った。

男の声から出てるとは思えない透き通った声、でも少しハスキーで女子ならみんな好きな声だろう。

そいつの上には街灯があって、真っ暗の中街灯の光がそいつを照らしている。

一瞬で目が奪われた。

真っ暗な夜だったのに、そいつのことがキラキラと俺には見えた。

輝いて見えて、綺麗だと思った。

街灯の光のせいだろうか。

よくわからなかったけど、胸の高鳴りは一向に収まんなかったことを覚えている。

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コッペパン(プロフ) - まじで面白くて好きです!あの夏の青春ソングって青と夏のことですか? (2021年2月23日 12時) (レス) id: 35bad60104 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:nano | 作成日時:2020年10月29日 23時

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