マチノソラ23

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「Aさん。Aさんって」



ほっぺをペチペチ叩かれて目を開ければ
須藤の顔がアップになっていた



「おはようございます。」


「えっ！わっ！私寝ちゃった！？」



体の状態を確認すれば何も起こってなくてホッとする



「？大丈夫すか？」


「あ……、うん………、、」


「もうすぐ着くんで。」



赤信号で止まっている車はいつの間にか目的地付近で既に高速を降りた後だった








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無事に打ち合わせを終えれば
夕方前だけどまだ気温は高い。



「あぢ〜………、、」



須藤はジャケットを脱いで首元を緩めた


ぐびぐび鳴らして飲む喉元を見れば
生唾を飲みこんでしまう



「ん？」


「いや……」


「あ、ちょっとまた飲んでねぇじゃん怒りますよ」


「飲んでるって、」


「じゃあ全部飲め。ほらイッキイッキ」


「……………、」


「…………どんだけトラウマなってんすか…」


「違う、そーゆーんじゃ…、」


「……………」


「……………」


「わかりました。じゃー帰りは下道で帰りましょ」


「え……いいの？」


「その代わりAさん運転して下さいよーあと残業
確定っすけどいいですか？」


「いい！」


「ん。じゃあはい。」



須藤に渡されたペットボトルを一気に流し込めば



「っっあぁああああうまいぃい〜〜〜〜〜〜っ！！」


「ビールかっ」


「あはははは」


「どーせ下道行くならちょっと何かどっかで美味いもん食いましょーよ」


「お！いいねー！」


「じゃ調べるんで運転よろしくー」



助手席のシートを倒してぐだっと座った須藤に
何だか遠足気分になってシートベルトを閉めた

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