マチノソラ23

1217 ページ11

「あ。」



マンションに入っていく姿を見つけて咄嗟に隠れた。



え、何で！？昨日より早い…
しばらく12時過ぎるって言ってたじゃん…！



エレベーターが行って、階数表示が自分の階に止まったのを見届けてからボタンを押した。



自分もエレベーターで上がってから
家の玄関に耳を当てる。



シャワー……はいったかな……………、、



音は聞こえず、そっとドアを開けて隙間から見る。



いない……………シャワー入ったな、よし。



ぐいっとドアを引いて一歩入ったところで、
キッチンから廊下に出た目とバチンと合った。




ーーーバタンッ！！




閉めたって意味ないのに反射で閉めてしまった扉が、
ゆっくりと開く。




無言で見られる冷たい目。



「……おかえり〜ただいま〜……あはは、あれ今日も遅いって…わっ、」



ぐいっと腕を引かれて中に入れられた。




「…………コンビニ」



「……………はい、」



「今何時だっけ」



「……………8時…くらい…？」



「11時だアホ。」



「…あれー…」



「しかもそれ。」




ジェラピケの上下。下はショーパン。上は…




「…っアイス！アイス買ってきた！一緒に食べる？」


「食べる？の前に言う事は？」


「っも〜いいじゃんちょっとくらい〜〜！」


「何でいっつもやめてって言ってる事わざわざするかな。アイス欲しいなら連絡くれれば買って帰るし行くとしても着替えるのなんて一瞬じゃん。」


「待つんじゃなくて今食べたいの自分で見ながら選びたいのお風呂あがり暑いから短パンがよかったの！」


「空港でのこともう忘れたの？」


「ここは日本です〜！」


「っ……」


「……倫也さんはいいよね。そういう制限なくて。」


「は？」


「私ばっかり。あれだめこれだめってずるい。」


「あのなぁ」


「私の為だって言いたいんでしょはいはいありがとうございますー！おかげさまで好きな時にアイスも食べてはいけない生活になりましたぁ」


「…喧嘩売ってんの」


「すみませんごめんなさいもう二度とでませんしませんこれでいい？」

1218〜倫也side〜→←1216

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す