670 ページ12
「……………Aっ！？」
「……………へ……」
花束を剣に見たてて構えて瞑った目を恐る恐る開ければ、頭に葉っぱを乗せた…
「……………倫也さん………、、」
「何してんのこんなとこでっ！」
「あぁ……えっと………花摘み？」
「何も言わずに急にいなくなんないでよめっちゃ探したんだから！」
ぐいっと手を引かれれば、思ってたのとは逆方向に
連れて行かれる
「ごめん、どんぐりがさ」
「は？」
「どんぐりの落ちる音がして」
「ここコテージから結構遠いってわかってる？」
「…あ、ごめん……てか、あっちじゃないの？」
「……………」
歩きだした方面と逆方向を指させば
倫也さんの眉間にシワが寄るのがわかった
そのまましばらく歩けばコテージが見えた
「あ！倫也さんいました！？」
コテージの前で叫んだのは須藤
「無事捕獲しました。花摘みしてたんだって。
あとトトロ。」
「トトロ？」
「どんぐりの落ちる音が聞こえて追いかけてたらいつの間にか……」
「………ガキだガキだ言ってましたけど、Aさんの精神年齢4歳児と一緒とは思わなかったっす」
「ごめんって………でもほら見て！花めっちゃ綺麗でしょ？」
「倫也さんさっきからめっちゃ走り回ってたの知ってます？」
「……………、、すみません……」
バーベキューコンロで肉野菜を焼けば、香ばしい香りがする
野菜を切った皿に私が摘んできた花を数個並べれば
何だか南国の料理みたい
「この花良い匂いする、なんて花だろ」
「でしょ？」
「でも神隠しかと思った。」
「倫也さんて割とそういうの信じるよね」
「だってめちゃくちゃ半端に切りかけの野菜だけ残ってたら何かあったと思うじゃん」
「ビール持ってきましたぁ」
須藤がコテージの中から3本の缶ビールを抱えて戻ってきた
プシュ！とそれぞれが開ければ、
「「「かんぱ〜い！！」」」
夕暮れ前の空に3本の缶ビールが合わさる
「あぁああああ〜〜！！ビール イン 自然 最高！！」
「あははははは」
「贅沢っすねー………」
「須藤くん普段アウトドアすんの？」
「いや、そんなに。」
「おかわり！」
「早っ！」
「2本目いる人〜？」
「「はーい。」」
「あはは全員じゃんっとってきまーす」
「今度はトトロ探しに行かないで下さいねー」
「はいはいはい」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 781人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
南季(プロフ) - おこげさん» おこげさんお久しぶりです！またコメントありがとうございます♪ 書いてる私が一番変態なので変態センスは結構あるのかもしれません笑 寂しい日々のお話、もうしばらくお付き合い下さい〜！ (2020年11月1日 17時) (
レス) id: 2f4c017e2e (このIDを非表示/違反報告)
おこげ(プロフ) - お久しぶりです。毎日見てました！ここ最近はこんな感じでお話の寂しさはありますが、相変わらずセンスの良さが読んでて伝わってきます。変態って言わせるための流れ、思いつきがすごい…明日も楽しみにしています！ (2020年11月1日 2時) (レス) id: e1a6356b83 (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - るーーさん» 当たらないと言われるとニヤニヤしちゃいますね笑 そして初回の方も読み直してくれてるんですね！おかわり嬉しい〜！！ 今後どんな展開になっても温かい目で見守って下されば幸いです…笑 (2020年11月1日 1時) (レス) id: 1be35b4939 (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - ゆずはさん» 今回は倫也さんをひたすら追い詰めていくシリーズになってますからね笑 二人はこの先どうなるんでしょう…笑 シリアス楽しんでくれて嬉しいですっ！！笑 (2020年11月1日 0時) (レス) id: 1be35b4939 (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - はるさん» はるさんまたコメントありがとうございます♪ 最近切ないばっかりなのでちょっと遊んでみました笑 (2020年11月1日 0時) (レス) id: 1be35b4939 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：南季
| 作成日時：2020年10月12日 20時
