マチノソラ3

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今日は会社の忘年会。

倫也さんには、飲んでもいいけど3杯までにしてね？としつこく言われた。


「かんぱーい！」

「うわーやっぱ一杯目のビール無敵だなぁ」

「相変わらず美味しそうに飲みますね」

「ん〜外で飲むの久々だからかなぁ」


「指輪、もらったんすか」

「あ、うん、えへへへ」

「ペアリング？」

「うん」

「あの人つけられるんすか？」

「キーケースにつけてた」

「芸能人も大変っすね」

「須藤あんまテレビみないんだっけ」

「Aさんの原作ドラマはあとから見ましたよ」

「お、どうだった？」

「……………」

「なによ」

「ノーコメントで。」

「なにそれーじゃあ本面白かったって言ってたのは社交辞令かぁ」

「いや本は良かったですよ。………でもそれをあいつが演じてるとむかつきました」

「なんでよ！ぴったりじゃんすごいハマってたよ！」

「…………はまりすぎててむかついたんすよ」

不貞腐れたように半分残ったビールを飲み干して、ボタンを押した。

「お〜須藤くんも やっと中村倫也のすごさに気づいた？」

「…………あの話、あの人のこと考えながら書いたんですか」

「……………須藤って、たまに何かすごい怖いよね」


「じゃああの話はAさんのラブレターってとこですか」

「そこまで言い当てられると若干恥ずかしい……」

「最初から敵わなかったってことか………」


「あ、来たよ次なに飲むの？」

「日本酒くださーい２つ。」

「えっ、私のまないよ？」

「最後くらい付き合って下さいよ」

「最後ってなによ」

「完全失恋パーティー」

「え、なに失恋したの？」

「うるせーもう食え。飲め。」

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