マチノソラ3

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12月24日、倫也さんの誕生日。
明日の夜は会えないみたいだから、私の分と合同誕生会。

て言っても仕事で遅くなるみたいでご飯は向こうで食べてくるっていってたから、ちょっとしたツマミ的なものだけ用意した。







手持ちぶたさな部屋にDVDを再生して、時計はもうすぐ22時。



「何回見てもすっごいなこれ、髪型？眉毛？スーツだから？色気が酷い。やっぱりセクシー………」


猟奇的な役の倫也さんを見て、あの人と本当に同一人物なのかより信じられなくなる。



「いや、まぁでもセクシーさはこっちにもあるか………こっちは前髪バージョンの色気なんだよなぁ。うわ……………やばい、言われたいこれ、こんなん言われたらもう うんしか言えないじゃん何で言わないの？うわどうしよなんか恥ずかしくなってきた。え、この人これからここに帰ってくるんだよね？うわだめだ何かドキドキしてきた…一回止めよう」






「なんで？」








「うわっ！？」


耳元で声がしてソファから飛び上がると、持っていたリモコンを取り上げられる

「びっくりした！いつからっ」

「ん〜セクシーさはこっちにもあるか、辺りから？」

「……………っっ、、」

「言われたいの？さっきの」

「やめて、ちょっと、まって。」

「メガネする？」

「ごめんなさい本当にもうやめて下さい」

「でもAにはあんな言い方したくないなぁ」

「だから違うってばもう早く手でも洗ってきて下さい！」

「あはははは耳まで真っ赤」








倫也さんを脱衣所に押し込んで自分はトイレに避難する。

違うDVDにしとけばよかった、さっきのわたるんが今の倫也さんとシンクロしたら心臓がもたない…自爆してどうするよ……………。


何度か深呼吸してから、リビングに向かうと、上着を脱いでソファで寛ぐ倫也さんがさっきの続きを見ていた

「あ。」

ピ、と後ろから画面を消された倫也さんは、そのままゴソゴソと紙袋をあさり出した


「ね、これ飲まない？」

「なんですか？」

「もらった。シャンパンだって。」

「シャンパン………」

「今日は酔っても大丈夫だよ？」

「じゃー……ちょっとだけ飲もうかな」

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