暗殺者の弟は泣き虫ヒーロー part３【東京卍リベンジャーズ×暗殺教室】

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いや、俺お嘘下手かよ！？ こんな嘘姉ちゃんじゃなくても信じねぇよ！！！ 咄嗟に出て来たのこれって、馬鹿馬鹿馬鹿！
　と、ととと、取り敢えず押せ押せだ！

武道「だから出歩かないでくれよ！ 姉ちゃんの家の近くだし！ 特に朝、あの、××がある交差点！ 近付かないでくれ！」

　せめてそこだけでも行かないでくれ！！

武道「意味分かんねぇかもだけど、お願いだから、明日はっ」

貴方『うん、いいよ』

　やっぱそうだよな、意味分かんねぇよな。

武道「おねがっ、え、」

　え？？

武道「良いの？」

貴方『良く分からないけど、武道の声は真剣だからね』

武道「姉ちゃん……」

　そうだ、姉ちゃんはこういう人だ。こういう人だった。

貴方「朝に〇〇交差点に近付かなければ良いんでしょう。丁度サボりたい気分だったし、サボっちゃおうかな』

　ほら、こうやってあんまり罪悪感を抱かせないように気にかけてくれすらする。すっげぇ優しいんだ、姉ちゃん。

武道「ありがとう！ じゃあ絶対、絶対だからな！」

貴方『はいはい。伝えてくれてありがとうね、おやすみ武道』

　姉ちゃんの仕方ないなぁ、って暖かい、穏やかな声とおやすみに、もう泣き出す寸前だ。

武道「っ……！ うん、おやすみ、姉ちゃん！」

　ツーツーと通話の切れた画面を見る。
　姉ちゃんは基本約束を破んねぇ人だ。だから大丈夫だろうけど、俺は、まだしなきゃいけないことがある。

　姉ちゃんは男の子を助けて死んだんだ。もし姉ちゃんがそこに行かなければ、男の子は死ぬ。
　そんなことさせねぇ。
　予め事故るって知ってる俺が男の子も助ける。絶対に。

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