“姉ちゃん” ページ40
俺には2つ歳の離れた“姉ちゃん”がいる。
本当は実姉じゃなくて従姉なんだけど、小さい頃からいっぱい遊んで貰ってたし、小2の頃から一緒に住むようになって、本当に姉弟みたいなもんだ。
俺とは違ってすげぇ人だった。
勉強もめちゃくちゃ出来たし、運動神経も良かった。歌とか楽器も得意だったし、料理も上手かった。
気分屋で猫みたいだけど、すげぇ優しいし、人の事よく見てて、さりげなく支えてくれるような人だった。
容姿もめちゃくちゃ良かったし、性格も良くてハイスペックだから超モテてたっけ。まあ姉ちゃん恋愛にトラウマ持ってるから、付き合ったことはなかったけど。
唯一の欠点、とも言えないかもだけど。欠点らしき欠点なんて、精々水へのトラウマと、いつ負ったのか腕の火傷後くらいだ。
あ、でも自由人でマイペース過ぎるとこはある意味短所？ 俺は好きだったけど。
そんな姉ちゃんは高1の時、小学生の男の子を庇ってトラックに轢かれて死んじまった。
そん時俺は将貴君の奴 隷になってしばらくで、めちゃくちゃメンタル削られたのを覚えてる。
海外に夫婦で赴任中で、姉ちゃんの学校は遠いから、平日は俺1人。でも毎週末ちゃんと帰って来てくれる姉ちゃんの存在が、結構救いだったんだ。
伯父さんーー姉ちゃんの父親は元ヤンだったらしくって(ぜんっっぜん見えなかったけど)、葬式に来てた厳つい人達なんかで慣れてたからなんだろうけど、不良にも偏見持たず真っ直ぐ受け入れてくれた人だった。
あんな早くに死んで良い人じゃなかった。
海外の大学に行って、海外に住むんだ〜ってすげぇ楽しそうに将来の夢を語ってたんだ。
それ出来るだけの能力もあったし努力もしてた人なんだ。
だからタイムリープして、ヒナを助けるって決めた時、姉ちゃんも絶対に助けるって思った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 196人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
swl(プロフ) - 安蒜 佑さん» 感想ありがとうございます。そう言っていただけるととても嬉しいです！今後とも拙作をお楽しみいただければ幸いです。 (2022年10月7日 18時) (
レス) id: 9ed30af1dd (このIDを非表示/違反報告)
安蒜 佑(プロフ) - すごく面白くてシリーズ一気読みしてしまいました！更新楽しみにしてます！ (2022年10月7日 1時) (レス) @page6 id: 789e459cc4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mol/L | 作成日時：2022年9月30日 22時
