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仁「なんか食うか?」
貴方「んー、これ」
仁「食え食え」
貴方「ありがと! あ、手洗ってくるね」
仁「えぇ子やなぁ。いつも思うねんけど、ほんまにお前の子か? 桃矢」
桃矢「ふざけんな、俺の子やわ」
そして口調でお気付きかもしれないが、京極組は関西にある極道である。
私が大きくなってくるとお父さんが仁さん関係の仕事を引き受け始めて、忙しくなったり東京では何かと不便だからと私の小学校入学に合わせて引っ越して来たのだ。
前世は関西とはあまり縁がなかったので初めは新鮮だった。関西弁はお父さんで聞き慣れていたとはいえ、周囲全員関西弁の生活は中々に新鮮だったのである。
元々危うかったのに、今では結構関西弁が移ってしまっている。別に良いけどさ。
モブ「あ、Aちゃんジュース何がええ?」
貴方「りんご!」
モブ「あとで持ってくな」
貴方「うん、ありがとう」
さて何も遊びにここへ来たわけではない。
初めこそお菓子食べたりジュース飲んだりするけど。
ジュースも受け取り、お菓子も貰い、それが殆ど無くなった頃合い。
仁「さ、そろそろやろか」
桃矢「俺は行ってくるわ」
仁「おう」
貴方「お父さんいってらっしゃい」
桃矢「いってきます。Aも頑張れや」
貴方「はぁい」
お父さんは仕事へ、私は着替えて仁さんと敷地内に設けられた道場へ向かう。
ここに来てからずっと、私は京極組の皆さんにいろんなことを教わっているのだ。
自衛って大事だし。なんならヤンキー漫画の世界なので。自衛力はあって損しない。
昔からお父さんに軽いことは教わってたけど、本格的にやり出したのは引っ越して来てからだ。
しんどいし、辛いし、大変だけど、やりがいは感じてる。
貴方「よろしくお願いします!」
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作者名:mol/L | 作成日時:2022年8月3日 20時