#122 烏滸がましさと、抜け駆け ページ32
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｢すみません、少し外しますね。｣
医務員のおば様が部屋を出ていき、少し緊張したような空気が私達の間に居座る。
本音を言うとまだ夢の中のような心地で現実味無さすぎるし、
トラウマのフラッシュバックで気絶して都合のいい妄想を見続けてるんだよって言われる方がまだ信じられる気がするけど…
目の前の異国系美男子2人組は、拙い脳みそしか持たない私ごときの夢にしては……
あまりにも解像度が良すぎるんだよなぁ……
｢ん？どーした？ 具合悪いか？｣
｢ちッ！！近い近い近い近いｯｯ！！近いですｯ！！！！！｣
｢…言いつつ視線は外さないんだな｣
心配そうに覗き込むカリムくんと、
焦る私をにやにやと小馬鹿にするように笑うジャミルくん。
ッくっ…！！！欲望に忠実な我が眼球が憎い…！！でも視力良くてよかった推しの欠点がひとつも見当たらない美しい肌までちゃんと見える…！！
いやカリム君肌綺麗すぎるだろ死
｢あ、あの、ありがとう、ございました…私これでしつれ、失礼させて頂きたく存じます、ほ、ほんとに、ありがとうございましたお礼は次回の物販上限までお金落とさせて頂きたく存じますはい｣
｢ついにイデア先輩が乗り移ったな｣
｢えー！もう行っちゃうのか？さっきの怖かっただろ、落ち着くまで居ていいんだぜ？｣
｢い、いやいやいや！！充分休ませて頂きましたし、それに…｣
ちょっとだけ頭から抜けていたけど…今日の私の目的はこれじゃない。
神様からの特別ボーナスがあったが(恐らく対価は来世の生まれ変わり先、羽虫とか。でもそれだって足りない)
私には果たすべき使命があるのだ。
逢いに来た人に、会わねばならぬ。
｢握手会……行かなくちゃ、なんです｣
愛を伝えに行かなくちゃ。
状況は未だよく分からないけどここに居続けることはきっと正解じゃない。分からないなりに、それだけはわかる。
｢…そうか｣
｢……｣
｢…マレウス達も喜ぶな！｣
｢…あぁ。宴は、1人でも多い方がいい｣
｢はは、そーだな！俺もそう思う｣
伏せられた瞼は何を思ったのだろう。
1度開き閉じられた唇は何を語ろうとしたのだろう。
私にはそれを知るすべも、悟る理由も無かった。
____彼らの行動の意味を理解することなど、
私にはおこがましいの極みなのだ。
｢_______でもな、せっかくなんだ！｣
｢少しぐらい、抜け駆けさせてくれ。｣
にやりと形の良い唇が弧を描く。
___暖かな風が私を優しく撫でた。
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玲羅(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新楽しみにしてます！ (3月6日 23時) (
レス) @page44 id: cb3a3c8e5d (このIDを非表示/違反報告)
リーラ@9616(プロフ) - 更新ありがとうございますぅう！！この話好きすぎてあっという間に読み終わってしまいますwディアソの反応めっっっちゃ気になります！これからも頑張ってくださいっ！ (2月12日 20時) (レス) id: 3db718f3e8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいか(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ディアソムニア握手会どんな反応なのかとても楽しみです！ (2月12日 12時) (レス) @page42 id: c59a6d75f0 (このIDを非表示/違反報告)
いな(プロフ) - 更新ありがとうございます; ;♡ (2月11日 13時) (レス) @page42 id: b119702f9a (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお(プロフ) - 陰ながらずっと待っていました…。更新ありがとうございます;;; (2月11日 1時) (レス) @page41 id: 5d13c7f91a (このIDを非表示/違反報告)
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