#117 怒りを孕んだ、その声が ページ27
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｢ッﾋｭ…………｣
息を呑んだ。
血の気が引いていく私の顔なんて、視界に入ってないんだろう。
無神経な態度が、言葉が
私の耳を刺し殺す。
｢！ あっれ〜、これアタシが刺した傷じゃん。ウケる！まだ残ってんだ〜。恥だね、傷跡残るとか｣
｢うわー、リスカ跡みたい。こんなの私だったら恥ずかしくて出して外歩けねぇわ｣
｢あは、確かに〜。つか普通にいじめられてたって事実の方が恥ずくてアタシは無理｣
｢それな。よく外歩けまちゅね〜｣
ニタニタ、くすくす
目眩がした。
視界が歪む。 涙が一筋伝う。
痛い。 刺されたところが痛い。
もうとっくに治ってるのに。
ずっと痛い。
心が痛い。
やめて お願いだから やめて
｢おら、さっさとバック貸せよ。買えねぇなら金だけ取るから、財布出せ｣
｢！！ やめ……ッ！！｣
もう、ほんとやだ。反抗できない自分が嫌いだ。
誰かお願い。助けて。
そのとき______だった。
｢_______なに、やってるんだ？｣
褐色の肌が
視界の真ん中を通り過ぎた。
瞬間、暗転。
ふわり
異国の香水のような香りが、鼻を掠めて私を包んだ。
知らないのに、なぜか安心する、香り。
とん、と。
誰か後ろの何かにぶつかった感覚が背中を温める。
｢えっ………！｣
いじめっ子達が、息を呑んで、言葉を失ったのが
見てはいないけど気配で分かった。
え、なに。
何が起きてんの…！？
｢なんの、揉め事なのか教えてくれないか。｣
｢え…！？あ、え…！？｣
｢なにが____ なにが理由で、この子を泣かせてるのか、泣かせなきゃいけないのか、教えてくれ｣
少し高い、男の人の声。
隠しきれない怒りを孕んだ、
_____どこかで聞いたことのある、懐かしい声。
｢…イベントの会場付近で揉め事を起こせば、その時点で退場だということは知っているか？｣
｢え、え？｣
次はまた、別の男の人の声だ。
少し低い声。淡々とした喋り方。
｢…俺たちの権限で、永久ブラックリスト入りも出来るんだが｣
｢っ！！｣
｢ここで、人のいる場で、あまり大事にはしたくない。
だから…これは警告だ｣
ギュッと、
私を包んでくれてる感覚が 強くなる。
なんでだろう。
心臓は痛いくらい波打ってるのに、
安心感は、増していく。
｢即刻、この場から立ち去ってくれ。2度目はない。
俺も___コイツも、怒りでどうにかなりそうなんだ｣
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玲羅(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新楽しみにしてます！ (3月6日 23時) (
レス) @page44 id: cb3a3c8e5d (このIDを非表示/違反報告)
リーラ@9616(プロフ) - 更新ありがとうございますぅう！！この話好きすぎてあっという間に読み終わってしまいますwディアソの反応めっっっちゃ気になります！これからも頑張ってくださいっ！ (2月12日 20時) (レス) id: 3db718f3e8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいか(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ディアソムニア握手会どんな反応なのかとても楽しみです！ (2月12日 12時) (レス) @page42 id: c59a6d75f0 (このIDを非表示/違反報告)
いな(プロフ) - 更新ありがとうございます; ;♡ (2月11日 13時) (レス) @page42 id: b119702f9a (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお(プロフ) - 陰ながらずっと待っていました…。更新ありがとうございます;;; (2月11日 1時) (レス) @page41 id: 5d13c7f91a (このIDを非表示/違反報告)
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