#106 ごーかく ページ16
・
え、どうしようどうしよう。
とりあえずあの子達に話しかけられる前に離れなきゃ。
こんな所で彼の人気に泥を塗るような真似は絶対に出来ない。
焦る気持ちでバッと彼に向き合う。
｢あ、あの、とりあえず一旦ここから離れませんか？！｣
｢え、は？なんで？｣
｢な、何でもです！！お、お嬢ちゃん立てる？｣
一旦この場を離れないことにはお話にならん。
しゃがんで飴を舐める女の子に声をかける。
｢む、だっこぉ｣
｢だ、だっこ！｣
待て待て。
いつもならできるけどちょっと今日は無理だぞ。
何せ私の今日の格好は慣れてないお洋服。
抱っこなんてしてスカート踏んで転んだら、
私だけ怪我するならまだしもこの子まで危ない。
でもこのままだと歩いてくれない雰囲気。
ど、どーすれば…！
_____と
その時、だった。
｢………あー、｣
｢え？｣
｢ふーん、そーゆーことね。｣
｢っへ？｣
｢アハ、ねぇ、あの子達から逃げたいの？｣
思わず彼の顔を見ると______
やけに嬉しそうに、ニコニコ…いやこれは
ニマニマと私を見るフロイド君の端正なお顔が。
え、え？なんで？
なんでこの人急に機嫌よくなってるの！？
｢え、え？｣
｢ねぇ、あんたさァ、まだオレのこと好きだよねぇ？好きでしょ？｣
｢へ！？｣
｢しょーじきに言えばぁ、あの子達から逃げるの協力してやってもいーよ？｣
ちらり、彼の視線の先には________
まだ、訝しげな目をこちらに向けるさっきの女の子達が。
あ、彼も気がついたのか。
え、いやでも協力ってなに！！？
こんな事言うのあれだけどお前のためなんだが！？
私とこの子によってお前の人気に傷が付くのを避けるためなんだが！？
なしてそんなに楽しそう！？
フロイドくんの心中が全く読めない。
てかなんか勘違いしてない！？
いや、でも今はそんなこと言ってる場合じゃねぇ…！
｢ほら、言って？｣
｢……！！｣
｢オレのことぉ、好き？｣
_______そんな声で、顔で、言われて
好きって、言えない女がこの世にいたら
私の前に連れてこい。
｢っす、好き……！！｣
｢っ、｣
｢ま、まだっ…！めちゃくちゃ！フロイド君のこと大好き…だから…！だから協力して！｣
ギュッと目を瞑って半ば叫ぶようにして言って___
彼の顔をちらりと見ると
今日一、嬉しそうな顔をしたフロイドくんが、
そこには、いた。
｢アハ、ごーかく♡｣
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玲羅(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新楽しみにしてます！ (3月6日 23時) (
レス) @page44 id: cb3a3c8e5d (このIDを非表示/違反報告)
リーラ@9616(プロフ) - 更新ありがとうございますぅう！！この話好きすぎてあっという間に読み終わってしまいますwディアソの反応めっっっちゃ気になります！これからも頑張ってくださいっ！ (2月12日 20時) (レス) id: 3db718f3e8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいか(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ディアソムニア握手会どんな反応なのかとても楽しみです！ (2月12日 12時) (レス) @page42 id: c59a6d75f0 (このIDを非表示/違反報告)
いな(プロフ) - 更新ありがとうございます; ;♡ (2月11日 13時) (レス) @page42 id: b119702f9a (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお(プロフ) - 陰ながらずっと待っていました…。更新ありがとうございます;;; (2月11日 1時) (レス) @page41 id: 5d13c7f91a (このIDを非表示/違反報告)
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