検索窓
今日:4 hit、昨日:6 hit、合計:21,944 hit

第六章 私から君へ 2【太宰治】 ページ6

私が入水から帰ってくると、Aちゃんの周りにみんなが集まってた。


敦くんは、横から見ながら「おーっ」と彼女の仕事ぶりを見ていた。

国木田君は腕を組み、後ろで仁王立ちをしながら仕事ぶりを見ていた。

乱歩さんも、あいすくりーむを食べながら見て感心している。

谷崎くんも、すっかり見惚れている。


「もー...!私を仲間外れにしないでくれ給え。」

「おぉ、太宰。少しはお前も見習え。」

何が?
私は彼女のほうに近寄った。

え...?

「速くない?それ、私の分の仕事...。」


『はい。もう終わりましたが。』


え...?
まだ、二時間しかたってないよ...?


すると...、

彼女は私の顔をじっくりと見る。

...?

『太宰さん...、髪の毛濡れてます。』

Aちゃんはハンカチを取り出すと、私に差し出した。


「風邪、ひきますよ?」

先刻前ぐらいは、少し機械みたいだなと思っていたのだけれど...。

全然、そんなことないね。

ちゃんとした女の子で、目の奥には感情があった。

「ふふっ。有り難う。」

私がハンカチを受けとる瞬間に、指と指が触れた。

その瞬間、彼女の目から感情が消えた。

どすぐらい闇が、目を覆った。



ふふ...。そう言うことか。



...君は、男性が苦手だね?

私は、パッとハンカチを受けとるといつもの笑顔で有り難うと言った。


彼女は、朝からずっと笑顔だ。


多分。
いや、多分じゃないくらい、明日嫌なことが起こる。


彼女を鍛えないと...。

第七章 私から君へ 3【太宰治】→←第五章 私から君へ【太宰治】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (13 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
13人がお気に入り
設定タグ:文豪ストレイドッグス , 太宰治 , 中原中也   
作品ジャンル:泣ける話
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あや(プロフ) - できる限り、頑張ります!! (2019年1月30日 22時) (レス) id: aecdb871b7 (このIDを非表示/違反報告)
noanoa - あやさん頑張れぇ~!! (2019年1月30日 21時) (レス) id: ff148c537c (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - はい。望まれるだけ続き書きます!頑張ります (°▽° /ツ) (2019年1月29日 17時) (レス) id: aecdb871b7 (このIDを非表示/違反報告)
noanoa - 続き書いてください!!!楽しみにしてます!! (2019年1月29日 0時) (レス) id: ff148c537c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2019年1月26日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。