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第七章…頼られたい。 ページ8

まぁ、昔話は此処までだ。

今からは本編に戻ろう。

ーーーーーーーーーーーーー

「待て!」


下手人を追って、横浜の街を駆けてゆく。


商店街の雑踏は今日も喧しい。


呼び込みの出店の賑やかな声、途を歩く人々のざわめき、値引きを請う客の声と、人車の東西に駆け抜ける車輪の音。


通りの右端で喧嘩が起こっても、左端の人間は気づきもしないに違いない。


俺は人通りの喧騒を押し退け、下手人を追っていた。


相手はちんけなこそ泥だ。


宝飾店で騒ぎを起こし、商品を強奪って逃げる。


小物だが、被害が三件続き、商店街も無視できず捕縛を依頼してきた。


四件目の現場から逃げるこそ泥を追う。


敵は健脚で速度が落ちない。


商店が終わり、細い裏道に逃げられては姿を見失う。


俺は騒然憤然とした通りを抜けていく。



「遅れるな太宰!」


自分の後方を走る太宰に叫んだ。


「ちょっと待って国木田君。靴紐ほどけた。」


「知らん!早く来い!」


後方からのたのたと付いて来るのは、仕事の同僚でもある太宰。



「あぁ疲れた、国木田君速いよ、もうちょっとゆっくり走ろうよ。健康に悪いよ。」


「善いから走れ!お前の所為で俺の胃は頗る不健康だ!」


「おめでとう!」


「黙れ!」


『……喧嘩している暇なんて無いでしょう?』


屋根の上から人が飛び降りてくる。

俺の前で受け身をとると、すぐに走り出した。


「!?A!?」


「頼もしいねぇ〜。」


後ろで太宰が呑気な声をあげている間に、Aは犯人を蹴り飛ばしていた。


『……終わりました。もう居ないですよね?』


「あぁ。」


Aが周りを見ましているのを止めさせるように、顔を両手で包んだ。


Aはすぐに突っ走る。

俺のことを置いていきそうだ。


俺は、俺はもっとーーーーー








「Aに頼られたい。」

第八章…予定の狂い。→←第六章…惚れた理由。



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設定タグ:文スト , 国木田独歩 , 条野採菊   
作品ジャンル:ラブコメ
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MARU(プロフ) - 国木田さんと採菊さん推してるんで最高です笑 (2021年5月13日 22時) (レス) id: bd5ad6c911 (このIDを非表示/違反報告)
友梨(めっちゃ国木田押し - 嬉ー (2019年7月6日 23時) (レス) id: 29a746ff3b (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 尚さん» ありがとうございます!!国木田さん格好いいですよね!更新頑張ります。 (2019年4月11日 16時) (レス) id: aecdb871b7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 国木田さん推しにはたまらない!更新頑張ってください!応援してます! (2019年4月11日 16時) (レス) id: ee472e7980 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 分かりました。それについても実は考えていたので、今度の話で取り合い書きますね。 (2019年3月13日 23時) (レス) id: aecdb871b7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:如月あや | 作成日時:2019年2月27日 23時

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