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過去の記憶が11回 ページ13

……古い、昔の、記憶だった。

私は、幼い頃ある村に住んでいて、罪人の処刑を任されて。いや、させられていた。

理由は、私が孤児(みなしご)だったからだ。

何人も何人もの首を落とし、段々と剣の腕は上がっていった。

8つになった頃には一撃で首を落とせるようになるまでに、…なってしまった。

死に魅入られた処刑人の子供、死の穢れを持った子。

村人は私を好きな様に呼んだ。

私は望んで処刑人になった訳ではないのに。

孤児(みなしご)の私が生きていく術は、これしかなかっただけなのに。

「飲め。」

ゆっくりと、いつの間にか帰って来た高杉からコップを受け取り口に含む。

コップを支える手が、まだ微かに震えている。

「落ち着いたか。」

『うん…ごめんなさい。高杉。私、やっぱり、ダメだよ。

高杉にも、死の穢れが移っちゃうよ。』

あはは、と乾いた笑いが口から漏れる。

「…Aとなら、どこまでも穢れてやらァ。」

もう一度高杉は私を抱き締めると今度はそのまま私の布団に入ってきた。

『ちょ、高杉…っ!?』

「今日はここで寝る。」

『えっ。』

「なんかあったら起こせ。じゃあな。」

高杉は私に腕枕をしてそのまま眠ってしまった。

高杉の規則正しい寝息を聞いているとなんだか私も眠くなってきてしまった。

嗚呼。私は、この人にとことん気を許してしまっているみたいだ。

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乙愛 - あ、あれ……結構前の作品…? (2019年3月9日 22時) (レス) id: 6dafc5383a (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち・こんにちわんこそば - 続きも、頑張って下さい! (2018年12月21日 22時) (レス) id: 8abefbb0f5 (このIDを非表示/違反報告)
沖田桜華 - とても面白いです!更新楽しみにしていますね! (2018年10月9日 23時) (レス) id: 98b8c85960 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん - 更新たのしみです!! 頑張って下さい! (2018年8月25日 23時) (レス) id: eccf631227 (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 次の再新楽しみに待ってます。(●´ω`●) (2018年8月23日 15時) (レス) id: feb278e6cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Zen-On | 作成日時:2018年3月25日 21時

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