投獄112 悟空猿鬼視点 ページ19
「法子、お前には【見える】か」
「はい…。はっきりとは見えませんが、たしかに先程とは違う気配を感じます…。まるで別のような…【人の気配】では無いことは確かです。あの囚人の中にもう1つの存在が見えます」
そこで法子は口を噤んだ。その瞳は見る先はNo.∞の姿を借りた神の姿があった
「あの方は……何人もいる…あの囚人と同じ者と、他に……6人。今彼を操っている方を合わせれば7人も」
「………」
No.∞、アイツはどれだけ調べても分からないことがあった。【神憑き】が出来るようになったのはいつなのか？それだけがわからない
「…それさえ分かれば…」
彼奴の負担となる者を減らせるはずなのに…そう考える俺はやはり、彼奴のせいで弱くなってしまったようだ
「……！」
15番の刀が消えた。という事は…
(抑えたのか、【奴】を)
抑え込んだ15番は双六に手錠を渡した。そして15番は当然手錠をかけられる。俺はそれを見て双六に話しかけた
「双六、お前は今の光景を見てもまだそいつが危険ではないと言えるのか」
「んなこと知るか」
「奴は危険な存在だ。先程の殺気は俺達だけに向けられているとは限らないのだぞ」
「危険だから始末するってか？まるで狩りだな、てめぇ3010番も狙ってたが…あいつもやろうってんじゃねぇだろうな」
「その通りだ。これ以上野放しにはできん」
そこまで言うと双六の眉間にシワがより、額に青筋が立った
「そんなの俺には関係ねぇな、俺はお前らみてぇな平和主義な考えなんざ持ってねぇ。俺は俺だけのために動いてるだけだ」
No.∞が関連した途端双六の怒りが増した。此奴もあの男の魅力に魅入らされたか……色恋沙汰には無縁そうだが
「大体なぁ、てめぇら散々俺を邪魔扱いしてるようだが俺にとっちゃてめぇらが1番邪魔なんだよ殺すぞ。お陰でクソもあったもんじゃねぇ、この落とし前はどうつけるつもりだあぁ!?こっちはただでさて寝不足の上に3010番が常備してた胃薬切らして今にも胃が爆発寸前なんだよ！」
淡々と不満をぶつけられ眉を顰める。仕事の事など今はどうでもいいし、俺はNo.∞が何故胃薬を常備しているのか問いただしたい所だ
「とにかくてめぇはとっとと地下に戻れ。そこの女は本部で事情聴取すっからそこに居ろ」
俺は思う…(此奴は空気が読めない奴だったか？)と。今回の出来事で目立っているであろう15番やNo.∞ですら空気を読んでいるというのに
話が難航しそうで、俺は溜息を吐いた
投獄113 冥国視点 ※性懲りも無く書き方がまた変わりました→←投獄111 神視点
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作者名：エルフ・シャープナー | 作者ホームページ：http:
作成日時：2018年1月25日 22時
