投獄106 11番視点 ページ12
「なるほどね、とりあえず今の状況はわかったわ」
三舎の主任に事の説明をして「アタシが何とかするからアンタ達は大人しくしてるのよ」と言われ疑問が浮かぶ
「俺達を大人しくさせとくんなら冥国は？そのまま牢に入れとけばいいじゃん」
「確かに…」
「3010番の体調が優れないみたいだったから喉の札取るついでにね。それに役に立ってくれそうだし」
そう言って看守2人の身体検査(怪我ないか見てる模様)してる冥国を見る三舎の主任。その瞳はロックとか、ヤマトとか、冥国に想いを寄せる奴らと同じ瞳だった
「ふーん……やっぱ冥国ってモテるのなぁ。しかも男に」
「それわかる。女にもモテるのか気になる所だな」
「おぉ、話が合う」
なんて話しながらも
「すいません。この先1階へ上がる通路が塞がれていまして」
「申し訳ありませんが別の通路へご案内致します」
「そう、じゃあ裏通路から行きましょう…3010番、行くわよー？」
「了解した」
「｢ちょいちょいちょいちょい｣」
途中の会話でツッコみたくなったオレとハニーで少し間に入る。三舎の主任は少し不愉快そうに眉を顰めた
「？何よアンタ達、文句あるの？」
「いや、オレ達待機で冥国行動ってどゆこと？」
「そりゃ役に立つし看守付きであれば動けるからよ」
「3010番そんな特権あったのかよ！」
ハニーは未だ文句を言うが、確かにこの状況下なら囚人内で冥国が一番役に立つだろう。それに冥国だけこんな所に閉じ込められてたのは訳がありそうだし
「冥国、猿鬼って奴とは面識あんの？」
「あぁ、今回彼奴に捕まったからな……その前にも数回、あっちから話しかけてきている」
「ふーん…冥国がここに入れられる前に猿鬼とねぇ…」
冥国も地味に顔広いなぁ。なんて思いつつ三舎の主任の言葉を適当に返す。冥国と一緒に行動してぇけど、なんかあの看守2人にも懐かれたから無理そうだ
「なんですってーーー!?」
「うぉっ」
三舎の主任の叫びにビクる。冥国の話によるとジューゴの件がバレたらしい
「あちゃー、ジューゴバレたのか」
「まぁ、追々合流するだろう…何かあれば俺も手を回すし、ウノは心配しなくていい」
「ははっ、最初っから心配なんてしてねぇよ。ジューゴならやれるって俺わかってるし」
「…ふっ、そうか」
冥国の優しい笑みにこっちも笑顔になる。冥国が笑ってると落ち着けるな
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作者名：エルフ・シャープナー | 作者ホームページ：http:
作成日時：2018年1月25日 22時
