投獄105 冥国視点 ページ11
意識が少し回復してきた時にウノ達が到着。何かに追われているらしいが鍵をこっちに投げてきたので雉が牢から出てきて俺の枷も取ってくれた
「…こんな小賢しい物をよく付けてくれたな…」
枷と喉に付けられた札を破り前方を睨みつける。そこには看守2人がウノ達の足止めをしていた
「これは一体──」
「──どういう事かしら?」
雉は腕を組み看守を怪しい笑で見据え、俺は拳をゴキゴキと鳴らしながら看守共を睨みつける
「さっきから騒がしいと思ったら、流河の芭蕉千の跡ねこれは」
「その流河というものと言い、貴様らと言い……何がしたいかは理解に苦しむが」
「「私/俺を閉じ込めるなんていい度胸してるじゃな/いか!/ぁい?」」
「覚悟しろ…この凡愚共めがっ!」
今尚ゴキゴキと拳を鳴らす俺を見て看守2人はゴクリと喉を鳴らす。大会での俺を見たのだろうか、カタカタと身震いしている
「勿論…私も許しゃしないよ?」
「い、いえ…あの、僕達は逃げ出した囚人達を捕まえようとしていただけで…三葉主任…ましてや3010番も捕まっているなど、し、知らなくって…その……」
ピンクの髪の男が言い訳をし、顔に布を巻いた男がコクコクと必死に頷く。俺は有無を言えぬ様に──
『ドガァァッン!!!』
壁を力加減して殴る。もう少し力加減するべきだったのか大きな空洞が出来てしまった
「「ひぇっ!」」
「貴様らの相手は雉に任せよう…無事かウノ!」
「冥国〜!」
看守2人を無視してウノ達の方へと駆け寄る。ハニーを躱して抱き着いてくるウノを抱きとめる。雉の叱る声が響くが無視だ無視
「ウノ、怪我はないか」
「おう!あったりまえだろ!」
「そうか……ジューゴはどうした?居ないようだが…」
「ジューゴはハジメを助けに行ったんだ。足止めを俺らがやってたって感じ?」
「そうか…ジューゴを迎えに行かねばな」
そう話しているもポンと肩に手が置かれた。振り返ると凄い笑顔な雉が居た
「ちょっと、借りるわね♡」
「あぁ、構わん」
「え、ちょ!冥国〜!?」
少し遠いところに引き摺られて行ったウノとハニー、そして今度はあいつらが怒られ始めた。助けてもらったから俺は何も言わないでおこう
「……雉も他舎の看守には容赦ないな」
ズボッと壁からめり込んでた看守を抜き取り頬の手当を行う。グルグル目を回してるがすぐに気がついた
「…あ、あざっす」
手当に対して礼を言ってきたので返事の代わりにポンポンと相手の頭を優しく叩いて立ち上がった
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作者名:エルフ・シャープナー | 作者ホームページ:http:
作成日時:2018年1月25日 22時