僕らのホグワーツ青春譚 (ページ9)

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No.8 ページ9

ジェームズ side

初めて見かけたのは駅のプラットフォーム

たくさん荷物を持った幼い顔立ちの女の子

妙にソワソワして、ずっと汽車に乗り込まない女の子がいた。十分くらいみてたけど1人で百面相してるだけでずっと突っ立ったまま

肌は白人のそれじゃない白さをしていて、髪はキラキラしてて、宝石を嵌め込んだみたいなおおきい瞳だった

発車を促す汽笛が鳴ると慌てて汽車に乗り込んで、視界からは出ていってしまった

次に見たのは寮分けのとき、グリフィンドールだと言われたあの子はテーブルについてすぐエバンズと話始めた

それからあの子は少し噂になっていて、まぁダイアゴン横丁での騒ぎもあるし、と思っていた

初めてあの子の前でエバンズに声をかけたとき、食堂を出ていきながら僕を見るあの子は形の良い眉を吊り上げて僕を睨んでいた

それから僕がエバンズに声をかけるたびにあの子は厭うように、振り払うような視線を送ってきた

スニベルスと一緒にいるあの子を見つけて、どうにも悪戯心が疼いてしまい、水をかけた

寸分が狂いスニベルスには水はかからず、あの子が全て被ってしまった

エバンズが来て僕らに一通り怒った後あの子はまた去り際に僕の方を睨んできて、

『べーっ！』

無意識に出た声なのか、満足げにあっかんべをしては前を向き直していってしまった

あの子と話す時は小さい子を相手にしてるみたいだと思った

＊

あれからあの子へのイタズラが始まった

最初は小さい物を隠すだけだった

シリウスも何も反応をしないあの子にイラついてたみたいで、あの子の古い羽ペンを隠し持ってきたり羊皮紙をインクまみれにして返したり

あの子の課題を隠しては捨てたり、リボンを何本も持ってきたり

それでも変わらないあの子に直接イタズラをするようにもなった

そんな中あの子がさっき言った