僕らのホグワーツ青春譚 (ページ16)

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No.15 ページ16

No side

魔法史の授業にて、いつもはリリーの隣で呑気に船を漕ぐAだが、今日は一生懸命に羊皮紙にノートをとって、一言一句聞き逃すまい、と食い入っていた

それをびっくりしたように離れた席から見つめるリーマス

そんなリーマスを不思議そうに見るジェームズ達

新聞記者顔負けの速記でノートを書いていくAに他の生徒もびっくりで

何より先生が一番驚いていた

＊

今日一日分の授業が終わり、Aは足早にリリーのもとへ向かおうとするが

ドン、と誰かにぶつかられ、見上げるとそこには

『何のよう？眼鏡くんに黒髪』

ジェームズ「シリウス、かわい子ちゃんは僕らの名前も知らないときた、」

そう言ってはジェームズはAの今日一日一生懸命ノートをとっていた一巻きの羊皮紙をヒョイと取り上げては

ジェームズ「今日は随分マジメに受けてたみたいだけどどうしたんだい？似合わないよ？」

からかうようにそう言って
ね、シリウス、と羊皮紙をシリウスに渡すジェームズ

シリウス「ああ、ノートなんかとんないでも、スニベルスに教えてもらったらどうだ？」

『スニベルスじゃなくてセブルス！返してよ！黒髪！』

するとシリウスはニヤリと笑っては

シリウス「お前に羊皮紙なんか必要ないって前にも教えてやっただろ？」

意地悪くそう言ったかと思えばシリウスは

シリウス「インセンディオ」

と唱えた

その瞬間、羊皮紙は綺麗な赤色の炎をあげて燃えた

『！！』

いつのまにか周りに人はおらず、3人だけであった

そのこともあいまってか、Aはあっけらかん、とした顔をしたすぐ後その大きな瞳からまたぼろぼろと涙を零した

『(リリーに見せるノート、全部燃やされちゃった、、、)』

水災の次は火災かよなんて考える間もなく、とめどなく流れる涙

今までジェームズ達に何をされても泣かなかったAがこんな簡単に泣くと思わなかったのだろう

ジェームズとシリウスは少しながら焦り始め

みるみるへにゃ、と下がっていく眉と零れ落ちる涙を見ては互いに目を合わせるばかり

『私あんた達になんかした？してないよね？』

涙を零しながらも強くそう言い、ジェームズ達がほっとしたのも束の間

『なんでこんなことばっかりするの、、、』

消え入りそうな声でそう言ったA
それによりもっと焦りだす二人

「A？」