僕らのホグワーツ青春譚 (ページ11)

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No.10 ページ11

A side

いいことがあると悪いことが絶対ついてくる

さっきまでセブルスとリリーと勉強しててすっごく楽しい時間を過ごしていたというのに、、、

「あんたってばお水かけられんの大好きだもんね？」

「いつもシリウス達にかけられて嬉しそうだし〜？」

ハッフルパフの女の子達数人が私に水をぶっかけては好き放題言ってきた

その後言いたいだけ言った後「フンっ！」と言ってどっか行ってしまった

リリーがいないと強がる気にもならないのでじわじわと目に涙は溜まってくる

今談話室に行ったってリリーに心配かけるし、眼鏡達に笑い者にされるだけだ

びしょ濡れのまま外へ向かう

気のせいか目の辺りからぼろぼろと何か溢れるけど、多分、きっと、いや絶対、あの子達にかけられた水が滴るだけだ

あいにくだれもいないみたいなので1人寂しく綺麗なホグワーツの芝にちょこんと体育座りをする

『ゔー、、、りりぃ〜、、、』

ぐずぐずと鼻を啜る

もう私に危害加えたやつ全員ビンタしてやるわ、、、首を洗って待っていなさい、なんなら私の涙で洗ってやるわよ

ぼろぼろと目からとめどなく零れ落ちる水滴を手で雑に拭う

びゅう、と風が吹いて、目からその水滴は乾いていってしまいそうだ

十二月近くの外の風はさすがにびしょ濡れの体に響く。もしかしたら風邪でも、、

「風邪ひくよ？」

聞きなれない低めの声。リリーじゃない

後ろを振り返るとそこには

眼鏡一派のうちの顔に傷のある男の子がひどく優しそうな顔で立っていた