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「なんなのよあの子、奴 隷のくせに気に食わないわ────あなたたち、競売用の”アレ”を全部出しなさい！！」
檻の扉を開けて外へ出る。砂漠ハイエナ達もすぐに出て行ってしまい、怯えて子犬のように鼻を鳴らしていた。ナージャの熱ももう引いていて、モルジアナは胸をなで下ろす。
「手鎖も壊したしもう大丈夫よ。早くここから逃げましょう」
その安心もつかの間、空からは翼のはためく音がする。
「おねえちゃん、あれ……」
震えるナージャの指差す先には、大量の猛獣。
空を飛ぶ鳥に、白い毛並みの大きな牙を生やした虎。どの猛獣も興奮しているようで、今すぐにでも襲ってきそうな気迫だ。
「『マウレニアサーベルタイガー』、『ナミディアコンドル』。いずれも暗黒大陸から仕入れた、猛毒を持つ肉食動物よ。気をつけてねえ、爪や牙にかすっただけで、人間なら一瞬で死んでしまうから」
ファティマーの言葉に、盗賊団の連中は揃って顔を青くする。冗談じゃない、と悲鳴を上げながら我先に逃げてゆく。ナージャも同じように震え、モルジアナを見つめた。だがモルジアナは眉一つ動かさず、笑ってナージャの手を取る。
「全然大丈夫よ」
────そう、大丈夫。
────なぜなら、私の足は、体は、誰よりも、何よりも……速い、鋭い、強い！！
文字通り、あっという間に猛獣どもは片付けられた。あれほどの巨体を持つマウレニアサーベルタイガーまでもが一瞬で撃沈し、地面に倒れ込んでいる。
暗黒大陸の覇者。戦闘民族ファナリス。
彼女はもう誰にも、止められない。
スタスタと自分の元へ向かってくるモルジアナを見て、ファティマーは自嘲気味に嗤う。
「……お手上げだわ。奴 隷商として奴 隷を飼いそこねた私のミスね。殺されても仕方ない。
殺していいのよ。あなたにしてみりゃ、それだけ憎いことを私はやってると思うわ。
奴 隷狩りされた異民族や、あぶれた貧困層のガキを売りさばいてたくさん作り上げたわ。あなたみたいなみじめな奴 隷をねぇ。儲かるのよ、これが」
モルジアナの肩が震える。だが、彼を手にかけることはしなかった。足に力を入れて地面にめりこませて威嚇をする。ファティマーの顔が青くなったのを見て、手を突き出す。
「鍵をください」
「え？」
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名無しさん(プロフ) - 、さん» 失礼しました。先程外しました。3の時も指摘して頂いたのに、大変申し訳ありません。 (2018年2月17日 17時) (
レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - MIZORE@厨二の魂百までさん» ありがとうございます！しばらくは原作をなぞるだけになりますがよろしくお願いします。 (2018年2月17日 17時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 続編も4まできてオリジナルフラグ外し忘れはないんじゃないですか？ (2018年2月17日 17時) (レス) id: 5c20bbbbb1 (このIDを非表示/違反報告)
MIZORE@厨二の魂百まで(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも更新頑張ってください^^ (2018年2月17日 17時) (レス) id: d47704566c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しさん | 作成日時：2018年2月17日 17時
