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壁に向かって放り投げられたアリババは、逆立ちを失敗したかのようなおかしな格好でアラジンを見つめ、涙の滲んだ顔でへらっと笑った。
「よ、よお、夜中に悪ィな、アラジン……と琥珀も……」
◇
部屋の真ん中ではアリババとアラジンが向かい合う形で座っている。そしてアラジンの斜め後ろに私が座り、アリババの後ろにはモルジアナが立っている。
正直、気まずい。
永遠とも思える程の時間が経った。いや、実際には10分も経っていないのだろうが。
その間ずっとしーんとしていた中で、アリババが口を開く。
「よ、よぉ！元気そうだな」
「うん、アリババくんも！」
「は、半年振りだなぁ！お前ちょっとカンジ変わったんじゃねーか？」
「うん、アリババくんも……」
また静まり返ってしまった。
今のやり取りでモルジアナは相当苛立っているらしく、厳しい声で促す。
「本題に入ってください。
昨日、アラジンに剣を向けてまで、盗賊をやっている理由を話してください」
「うるせーな、覚悟決めてきたのに。今、お前が急かすから、また話す気なくなってきたし」
ハハ、とアリババは誤摩化すように笑う。モルジアナの眉間のしわが一層深くなった。
「話してください。笑い事ではありません。あなたの『霧の団』のせいで今、この国で何が起きているか知っていますか？
内乱で交易は止まり、政府が市民を見放し、逃げ出した罪なき貧しい人たちが国境で奴 隷狩りされているんですよ！？こんなことにあなたが加担しているなんて！
あなたは、チーシャンで私達奴 隷を、私財を投げうって解放してくれた人ではありませんか！とても感謝していたのに！
────こんな、他人のことを考えない人だとは思いませんでした！！」
モルジアナは涙の滲んだ目で訴える。握りしめた手からは、爪が食い込んだのか血が垂れていた。
彼女の言葉にアリババはムスッとし、モルジアナ自身も頬を膨らませて、黙ってしまった。
ふと、アラジンが口を開く。
「まぁまぁモルさん。モルさんも色々あって怒るのもわかるけどさ、琥珀さんもそんな顔をしないで……せっかく四人で久し振りに会えたんだし、そういえば良い月夜だし、みんなでもっと、楽しい話をしようよ！」
「ねぇ、アリババくん」と半年前と変わらぬ笑顔を向けた。アリババも気を取り直したのか、少々困惑しながらも応じた。
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名無しさん(プロフ) - 、さん» 失礼しました。先程外しました。3の時も指摘して頂いたのに、大変申し訳ありません。 (2018年2月17日 17時) (
レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - MIZORE@厨二の魂百までさん» ありがとうございます！しばらくは原作をなぞるだけになりますがよろしくお願いします。 (2018年2月17日 17時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 続編も4まできてオリジナルフラグ外し忘れはないんじゃないですか？ (2018年2月17日 17時) (レス) id: 5c20bbbbb1 (このIDを非表示/違反報告)
MIZORE@厨二の魂百まで(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも更新頑張ってください^^ (2018年2月17日 17時) (レス) id: d47704566c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しさん | 作成日時：2018年2月17日 17時
