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「近頃、厄介な奴が敵軍に加入してしまったんでし!まったく、何が『怪傑』だ!あいつが出しゃばりでもしたら僕たちは……!」

「あ、兄上、その話は」

 激昂するアブマドの口を、咄嗟にサブマドが塞ぐ。アブマドも顔を青くしていかにも、しまったというリアクションをとる。そのやりとりをシンドバッドは訝しげに見る。

「なんだよ?」

「な、なんでもないでし!とにかく!『霧の団』のせいで交易再開はムリでし!外から口ばっか出さずに、再開してほしけりゃおじさんが自分でなんとかするでしなあ!」

 べええ〜〜と舌を出し悪態をつく後ろで、サブマドは顔を青白くした。
 だがシンドバッドは意味ありげな口調でほ〜お、と二人を睨んだ。

「”なんとか”していいんだな?」

「!?」

 おもむろに護身用のナイフを抜き、勢いをつけてテーブルに刺す。ガン、と衝撃が走ってテーブルが揺れた。

「俺がその『霧の団』とやらを退治してやるよ。軍隊も使わず、俺たちだけでな!」

「ム、ムリでし!!いくらシンドバッドおじさんでも!」













帰ってゆくシンドバッドたちを二人は城から見下ろす。

「ど、どうしよう?兄上」

「……まあいいでし。シンドリアとの交易再開は”どのみち不可能”だけど、『霧の団』を倒してくれるならそれはそれで儲けものでし」











 どーん!と効果音が付きそうな程豪華な料理たちが目の前に並べられる。

「うわあああ!」

 アラジンとモルジアナはそれに飛びつき、よだれをじゅるりと垂らす。

「バルバッド名物、エウメラ鯛のバター焼きだ!エウメラ鯛はバルバッド近海にしか生息しない珍魚でね、鯛のくせに骨まで柔らかく、香草とあわせて丸ごと食べると絶品だ!!」

 シンドバッドの解説をBGMに、二人は青と赤の髪を揺らしながら料理を貪っている。

「旅した土地で初めてのうまい料理に出会う……いいねぇ、冒険の醍醐味だね!
 そういえば、部下の紹介がまだだったな。部下のジャーファルと、マスルールだ。モルジアナ!」

 ジャーファルとマスルールを順番に指差す。

「マスルールはな、『ファナリス』なのだよ」

「!」

 目を丸くするモルジアナとは裏腹に、マスルールはずっと口を結んだままだ。

「驚いたか?実は昨日、君もそうだと気付いていたよ。目元がそっくりだな、お前たちは」

「……どうも」

「どうも……」

〃→←〃



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名無しさん(プロフ) - 、さん» 失礼しました。先程外しました。3の時も指摘して頂いたのに、大変申し訳ありません。 (2018年2月17日 17時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - MIZORE@厨二の魂百までさん» ありがとうございます!しばらくは原作をなぞるだけになりますがよろしくお願いします。 (2018年2月17日 17時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
- 続編も4まできてオリジナルフラグ外し忘れはないんじゃないですか? (2018年2月17日 17時) (レス) id: 5c20bbbbb1 (このIDを非表示/違反報告)
MIZORE@厨二の魂百まで(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも更新頑張ってください^^ (2018年2月17日 17時) (レス) id: d47704566c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:名無しさん | 作成日時:2018年2月17日 17時

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