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二人、プラス不審者一人で歩みを進める。

「冒険譚にはつい熱が入ってしまうのだよ」

「わかる。わかるよ、おじさんの気持ち!」

 アラジンと『シン』がキャッキャと話をしているとき、ふと『シン』は隣を歩いているモルジアナを見る。じいっと見つめられ、モルジアナは「何か?」と聞く。

「ん?ああ!君のようなかわいらしいお嬢さんとの出会いも旅の楽しみの一つだと思ってね!」

 模範解答のような口説き文句に、モルジアナは心底困惑したような顔持ちではあ、と返す。その後ろでバルバッドはまだかな、とアラジンが声を上げた。

「その丘を下れば街が見えるよ」

「え〜?みえないよ?」

 『シン』に道の先を指差されるが、何も見えない。潮の香りがした。我慢できなくて、アラジンは走り出す。
 ちょうど指差された先に着くと、涼しい風が前髪を揺らし、頬を撫でた。

「ここが、バルバッド……!」

 空には太陽が高く昇っていて、海をきらきらと反射させていた。
 船から荷を下ろす人たち、桟橋から手を振る子供、船で河を渡っている親子。そのどれもが輝いて見えた。

 バルバッド王国。国面積は大陸一小さく、国というよりは都市と呼ぶべきほどだ。しかし、それはあくまでも”この大陸においてのみ”の話である。
 バルバッドは、首都こそ大陸におくが、その実態は大小数百もの島々を支配する、大海洋国家なのだ。
 この国は、北のオアシス都市群、北東の小国群、西のパルテビアの中心地とあって、古来より交易によって栄えてきた。
 様々な人種、文化が混じり合い、周辺国とは違った雰囲気を持つ国なのである。


「ここは代々、サルージャ一族という王族が治めて盛り立ててきた国なのだよ」

 走ってはしゃぐアラジンの後ろで、『シン』はガイドのように解説をする。

「しかし、先王が亡くなられてからは……国が乱れているようだね」

 ちらり、と見やった先には、『王制打破』の文字。それだけではなく、失業者や家を持たない者までいる。
 今のバルバッドは、お世辞にも治安が良いとは言えなかった。だが大きいホテルの前で、『シン』は腕を広げる。

「でも、ここなら安全だよ。俺もいつも泊まっている国一番の高級ホテル!」

 その馬鹿でかい豪華なホテルを目にして、アラジンとモルジアナは揃っておおーと声を漏らす。

〃→←〃



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名無しさん(プロフ) - 、さん» 失礼しました。先程外しました。3の時も指摘して頂いたのに、大変申し訳ありません。 (2018年2月17日 17時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - MIZORE@厨二の魂百までさん» ありがとうございます!しばらくは原作をなぞるだけになりますがよろしくお願いします。 (2018年2月17日 17時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
- 続編も4まできてオリジナルフラグ外し忘れはないんじゃないですか? (2018年2月17日 17時) (レス) id: 5c20bbbbb1 (このIDを非表示/違反報告)
MIZORE@厨二の魂百まで(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも更新頑張ってください^^ (2018年2月17日 17時) (レス) id: d47704566c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:名無しさん | 作成日時:2018年2月17日 17時

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