第31夜 夜宴 ページ12
「あなたは、まさか……！？」
少年はモルジアナの声に気がついて、振りかえって立ち上がる。
半年前に町で鎖を壊し、迷宮で戦った事もあった、あの少年。突然の再会に、二人は目を丸くする。
「おねえさん？あの時のおねえさんかい？」
モルジアナを指差して驚くアラジンに、近くの屈強な男達が寄ってきて知り合いなのか、と声をかけた。それにアラジンは嬉しそうに頷く。
「うん。ホラ、前に話したじゃないか、『迷宮』で出会った強い女の子さ」
顔に傷のある男はほー、とモルジアナを珍獣でも見るかのように観察する。壁を素足で駆け上がる、と説明されたのだから、当然のリアクションなのかもしれない。
他の男は、なんでこんな所にいるんだと疑問を口にする。男子三人がなんで？と首を傾げるのに、モルジアナは一から説明しようとする。が、壊れた扉の奥から話し声が聞こえてきた。
「とにかく、みなさんここを逃げましょう。盗賊に気付かれる前に」
「逃げるったって、手足が”コレ”じゃ無理だよ」
ガチャ、と手枷をモルジアナに見せる。だがモルジアナは大丈夫。と鍵が大量に入った袋を出した。
小さな鍵を皆で回して、一つ一つ開けてゆく。ナージャも無事両親に会えて、モルジアナは安心して笑う。ふと、手枷を外してもらっている途中のアラジンが話しかけてきた。
「にしても、こんなところでおねえさんと会うなんてね！」
嬉しそうに言うアラジンとは裏腹に、モルジアナは伏し目がちに答える。
「はい、その……あなたも元気そうで。『第7迷宮』から出てこないので、心配しました」
「うーん、いろいろあってね〜」
「あの、あなたみたいな強い人が、どうして盗賊に捕まっているんですか？」
そう聞くモルジアナに、アラジンは一部始終を話す。
隊商の車に上から岩を落とされてしまい、気付いたら隊商の仲間と一緒にここに捕まっていた、と。
「手が使えないんじゃみんなの力も借りられないし……」
「？ 『みんな』？」
”みんな”という言葉に多少の違和感を覚える。だが、その時上の階から話し声が聞こえてきた。盗賊どもだ。
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名無しさん(プロフ) - 、さん» 失礼しました。先程外しました。3の時も指摘して頂いたのに、大変申し訳ありません。 (2018年2月17日 17時) (
レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - MIZORE@厨二の魂百までさん» ありがとうございます！しばらくは原作をなぞるだけになりますがよろしくお願いします。 (2018年2月17日 17時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 続編も4まできてオリジナルフラグ外し忘れはないんじゃないですか？ (2018年2月17日 17時) (レス) id: 5c20bbbbb1 (このIDを非表示/違反報告)
MIZORE@厨二の魂百まで(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも更新頑張ってください^^ (2018年2月17日 17時) (レス) id: d47704566c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しさん | 作成日時：2018年2月17日 17時
