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アレを、どう止められようか。
もはや世界単位ではない。この宇宙、果ては
いくつもの銀河に手を伸ばし、永い永い時間をかけて彼女はきっとすべてを食い潰す。もはや自我も目的もなく、本能の赴くまま、満たされない腹と心に入れるものを探して彷徨い続ける。
哀れと言わずなんと言おう。
ただ一歩踏み外しただけなのだろうか？
最初から間違っていたのだろうか？
誰にも分からない。彼女自身にも分からず、今ここにいる『彼女』にも分からない。
分からないことだらけだ。頭には粘ついた思考だけが居座っている。それでも今はそれだけが頼りだった。
時間が経つにつれ、この『ゴミ箱』には『彼女だったもの』が落ちてくる。無限の自 殺を繰り返した末があのザマだ。自分自身を鼻で笑いながらも、ここの『彼女』は手を止めない。
もう時間はないのだ。
自らの手で、一番大切なものを握り潰す前に。
どんな手段を使っても、止めなければならないのだから。
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作者名：名無しさん | 作成日時：2019年8月4日 23時
