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「えっとえっと、名前で、琥珀って呼んでもいいかしら！？」
「え、あ、どうぞ、ご自由に」
「う、嬉しい！ 私、魔導士の友達って初めてなの！ あ、私窓際のベッド貰っちゃったけど大丈夫！？」
「いや、私は別にどこでも」
「あなたも気軽にゲルダって呼んでね、これからよろしくね！」
「お、おう……」
マシンガンのように繰り出されるその勢いにたじろぎながらも激しい握手は終わり、琥珀は息をついて荷物をベッドの上へ置く。ゲルダは琥珀の顔を見てはにこにこと嬉しそうに笑い、そして時偶少々気持ちの悪い笑い声を上げていた。
「私たち四期の一番乗りだったわね。私、本当はもっと早く編入したかったんだけど、来たときには第三期の入学試験は締め切っちゃってて。道に迷っちゃったの。第四期の募集までちょっとかかるって言ってたから、それまでは国が用意してくれた宿に泊まってて……もしかして琥珀もそう？」
「いや、私は本当にたまたまだよ。運が良かったみたいだな」
そんなたわいない話をして、まだゲルダは嬉しそうにぐへへ、なんて笑い声をあげる。もう考えるのをやめた琥珀は荷物をほどきながらそれを聞き流す。
「ねえ琥珀、あなたの髪の毛ってとっても綺麗よね。どこから来たの？」
琥珀は手を止める。ゲルダは自分とは正反対の、ほんの少し茶色が混ざった黒く、細いストレートの髪が気になるらしい。琥珀はまた少し考えてから、
「極東の誰も知らないような国だよ。逆に聞くけど、お前は？」
素早く話題を変える。ゲルダは少しだけ俯き、先程のテンションとは打って変わってぼそぼそと話し始めた。
「ここから少し東に行ったところ。あまり名の知れた国ではなかったわ。
……ちょっと長くなるんだけどね。私、小さいころに両親に捨てられたんだ。本当に小さいころだから、顔とかもあんまり覚えてないの」
琥珀はしまった、と内心頭を抱える。こんな所で重大な話題選びをミスるとは、部屋をシェアする相手としてはかなりまずい。
なんとかまた別の話題にしようと琥珀が眉に皺を寄せながら考え事をしていると、その意図を汲み取ってくれたかのようにゲルダは顔の前で手を振ってみせる。
「いいのよ。『友達』なんだからいずれかは話さなきゃ」
「……そうか」
それを聞き届け『友達』という単語で胸に痛みを覚えながら、琥珀もベッドへ腰掛ける。
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名無しさん(プロフ) - 恋葉さん» ボードのほうに書き込ませて頂きました。ご確認をお願い致します。 (2019年12月7日 1時) (
レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
恋葉(プロフ) - こちらこそ、返信が遅くなってしまい、すみません…。 そこまでで大丈夫です！箇条書きで私以外の人も見ることができるのなら是非、箇条書きでお願いしたいです。私はこの作品を作る作者様が本当に素晴らしいと思います。この話をいつまでも応援させていただきますね！ (2019年12月6日 13時) (レス) id: 18327d4b2f (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - →箇条書きなどで簡潔に纏める程度、そして恋葉さんのボードに書き込む形でもよろしければ、是非書かせて頂ければと思います。 (2019年12月4日 18時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - →ここまでの話というのは15.5まででよろしいでしょうか？ 後日、夢主がこうなった経緯の何から何までを作中のキャラクターに説明させる予定なので、あまり細かい描写はお約束できませんが…→ (2019年12月4日 18時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - 恋葉さん» 恋葉さん、はじめまして。コメントありがとうございます。それから、返信がとても遅くなってしまい申し訳ありません。 理解力が長けていないなんて、そのようなことはありません。自分でもすごく分かりづらい話を書いているなあと毎日思っています。→ (2019年12月4日 18時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しさん | 作成日時：2019年3月11日 18時
