共犯者に恋をしてはいけません9【安室透/降谷零】

439 *微裏注意報* ページ39

「......荷物それだけ？」





あれから帰って来て、
散歩もして、
作ってくれたご飯を皆で食べて、
透くんとお風呂に入って、

コス◯コでの謎行動なんか忘れて、ちょっと寂しい気持ちが





降「着替えに、財布に、スマホ、ペン。充分じゃないか？」

「........まぁ」





透くんはもうすやすや寝てる
ハロはそれを守るように一緒に

平和で穏やかな中、私だけソワソワ





「........同僚の人達が言ってたけど、半年以上レスだと危ないんだって」

降「また突然な話題だな」

「男なんだからどうせ自分で処理はしてるんでしょ」

降「はぁ.......」





テーブルの上で小さめのスーツケースをまとめる部屋着姿の夫を、冷蔵庫に寄りかかりながら"可愛くない甘え方"で見つめる

.......そもそも可愛い甘え方って何？
行かないでって言ったってしょうがないじゃん

かと言ってこれも正解だとは思わないけどさ





降「すぐに浮気を疑わないあたりは成長したな」

「........褒めてんの？それ」

降「褒めてるさ、おいで」





出会って6年
結婚して2年

外で"降谷さん"って呼ばれる事にまだ慣れてない初恋だけど





降「それで？どうしたいんだ？」





二人きりなら、膝の上に座れるくらいには進歩した

相変わらず、もはや自分の息子以上に子供をあやすような態度の夫
でもそれが嫌いじゃないの





「........私からは誘いたくない」

降「この期に及んで恥ずか

「誘いたくないって言ったら誘いたくない」





ずっと一度でいいから愛されてみたいって思ってた昔の私は、もっとこう、なんだろう........
ふわふわしてる物だと思ってた





「っ.......」

降「なら文句は無しだぞ」





何の情報量も増えてないけど、少なくともふわふわはしてない
温かくて、ドキドキが苦しいくらいで





「んっ........、でも思い切りエッなやつがいい」

降「早速文句

「がいいって言ってんの」

降「.......全く」





無駄に無駄だけを重ねたような鍛え上げられた身体の下の方、もう遥か昔に私が病院で刺した跡を見る度に言葉に出来ない感情が........


.......起きるけど
別の刺激的な感触に
掻き消され、
飲み込まれ、





・





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降「じゃあ頼んだぞ」

風「はい、必ずお守りします」




お見送りする上司の出張

昨日、例の新入りが遥々コス◯コまでタクシーで降谷さんを追いかけたらしい

.....流石に一線を超えて来ている

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