共犯者に恋をしてはいけません7【安室透/降谷零】

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降「ちょっと酷いんじゃないか？返事くらいしてくれてもいいだろ」

「......ピッキングってやつ？」

降「まずは"おかえり"と言って欲しいな」

「どうやって開けたのか聞いてんの！」





キッドに逃げられてから約1時間

帰って来たアパートで俺を待ち受けていたのは、
開かない扉と、呼び鈴も着信も全てを無視しながら生活音だけは平気で壁の向こうからさせていた少女


残念ながら鍵も




『鍵！！』




と、風見を"安室透"に変装させていたトイレへ一瞬だけ戻って来たAに強奪されていた

自分のを忘れて来たのかとその時は思ったが、最初からこのつもりだったのかもしれない





降「はぁ.....まだご機嫌斜めなのか？」

「あーうんうんそうそう、だからこれ以上機嫌悪くならないようにさっさと質問に答えてくれる！？」





決して怒らせたいわけじゃない

揶揄えば必ず見せてくれる反応が楽しいからと言えば犯罪臭がするから撤回しておくが、何にせよこう元気なだけで嬉しいのは歳のせいか





降「よく知ってるじゃないか、出来ると便利なスキルだぞ」

「......出来ると世の中の鍵が意味無くなるスキルね」

降「カッコいいだろ？」

「褒めてないから！」

降「セキュリティー会社に高値を払わなくてよくなるし、特別に教えてやってもい

「そういうのは梓さんにどうぞ！！若くて可愛い女性の一人暮らしは危ないしね！！ちょっと出掛けて来る！！」

降「なっ、こんな時間にどこ行くんだ？あ、おい！A！」





こう言った事を面倒だとも思わないのは性格がいいからだと言っておこう

丁度キッド扮する風見に"現場"について聞いた際は、性格がヤバ過ぎるとクレームを入れられたからな






・





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コ「あー、簡単だよ。Aさんと風見刑事が顔見知りなのをお前が知らなかったから。知ってる人に向ける目線や顔、雰囲気は赤の他人とは変わって来るだろ？」

キ「はあ.....？そんなんで気付くか？普通」

コ「まぁ、Aさん本人がそう言ってたよ。いつも蔑んだ目で見て来るのにって」

キ「さ、蔑んだ目.....？」

コ「色々あったらしいぜ、風見刑事とAさんの間じゃ。とにかく今回は選んだ相手が悪かったな。無難にそこら辺の警備員にしときゃ良かったじゃねーか」

キ「あそこにどんだけ警備員がいたと思ってるんだよ！その全員を誤魔化すよりは、あの安室って男一人だけの方が良いと思って....！！」

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