共犯者に恋をしてはいけません7【安室透/降谷零】

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降『さすがに疲れたようだ、昨日も寝ていなかったらしいし』




そう言いながら、膝枕で寝かせている少女の髪を撫でる手付きが未だに信じられない


嘘だろ？
いくらなんでもシェルターの中に入れるなど
それがどれほど危険な事なのか.......！

いつ爆発したっておかしくないというのに、もしもの事があったらその時は




降『この子が助からないじゃないか、と言いたい顔だな』

風「っ......それは、そうですよ！しかもそんなに近くくっ付かれては、万が一の際逃す隙も

降『その時はその時さ。どのみちAは寂しがり屋だ、独りになどさせられない』





そうは言っても、その少女は警察学校に入り降谷さんから離れようとしているのですよ！

と言ってしまいたい心が、出て来そうで出て来ない

一度は覚悟を決めたのに......あの叩かれた時の事を思い出すと......





降『顔の怪我は無事か？』

風「まぁ.......問題はありません」





少女に叩かれて傷口が若干開いた気がするが





降『一課の方は？』

風「捜査の中止は求めましたが、あの刑事達の事です。素直に捜査を止めるとは思えません」

降『そうか......ここまで会いに来ようとさせないように頼んだぞ』

風「もちろんです。しかしそれなら我々より、その少女の方が

降『Aが機密を口外した事が一度でもあったか？』

風「.........」





反射的に強く握ってしまった拳


今思えば大人じゃなかったのは自分の方だった

一回りも年下の女に叩かれ、全てを自分のせいだと言われ

限りなく悔しかったんだと思う


それで、妙に敵対心が





降『それに、Aはどうせここから離れようとしない。解除の仕方も分かっていない爆弾だ、死んでしまうと思われても仕方ないだろう』





自分には憎悪の目を向けた少女

今は上司の腿の上、抱きつくようにして眠っている姿にすら苛立ちを覚え





降『もちろん死ぬ気なんかどこにも無いがな。汚名返上、頑張れよ、風見』

風「.....はい.....」






風見裕也、31歳

黒歴史のような二日間が始まる

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