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「マジであり得ない!絶対無理!!」
降「そろそろ落ち着け」
「あんたもなんか言ってくれれば良かったのに!それを"面白そうですねー"って、馬鹿なの!?」
降「苦笑いはしたつもりだぞ」
「苦笑いって...結局笑ってんじゃん!」
ハ「アン...」
「っ、ハロ...」
と途端に勢いを失い、怖がらせた事を優しく謝りだす少女
これを笑わずにいられる方法を教えて欲しい
怒りながらもセロリをかじる様子なんて至極可愛いじゃないか
ベランダで採れた物を先日調理したところ珍しい事に口に合ったらしく、それ以来まるでお菓子のように食べ続けている
ハロにも風見にも嫌われたセロリ
Aの場合は俺の好物だから、という可能性もあるがそれならむしろ微笑ましい
「...もう、どうす
降「それより、本当に復縁するのか?」
ワイシャツの襟を立て、そこに長さを調整しながらネクタイを通す
もう間も無く本格的にサミット警備が開始する
「...だったら何なの」
降「何も無い。ここももうお前の家だ、好きな時に帰って来ればいい。俺もハロも"おかえり"は言い慣れてる」
「.....」
降「もちろんやりたくない事はやらなければいい。
自分の身体を大切にする事、
自分の観点だけで得たい物を簡単に諦めない事、
自分にとっての益を見極める事、
それだけ守れれば俺は何も反対しない。
人を殺したって絶対に助けてやるから安心しろ」
布地が素早く擦れる音でノットを締めて
手首のボタンを止めようとすると、目の前では食べかけのセロリスティック片手に動かない少女
ご当地ゆるキャラの部屋着を着て
...あの時お土産として買ったうちの一つ
降「...全くお前は」
「なっ、ちょっと!だから髪崩さな
降「そんな顔で考え込むくらいならやめておけ。女は恋をしてると綺麗になるって言うだろ?わざわざ不細工になりにいきたいのか?」
「...キモ」
降「本当に、未だに照れ隠しの技術だけは上達しないな」
「っ....」
拳銃を携えたホルスターを肩から通し、その上からスーツのジャケットを羽織る
食卓にはご飯もおかずも味噌汁も用意してやってると言うのに...
その手から食べかけのセロリを奪って、
その俯く視線に入るようにしゃがんで、
その口元に餌で釣るようにお手製味噌マヨネーズを付けたセロリを近付けて、
降「俺なりの引き留めだ、食べてくれるか?」
「...警察ってズルが得意なの」
思わずまたフッと笑って
降「そうだな。じゃあ戸締りは頼んだぞ」
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∂(プロフ) - nakataniayaka20さん» nakataniayaka20様、返信遅くなり申し訳ありません!風見さん変わって来てます!実は降谷さんの言動を引き立たせる為に風見さんはちょっと悪っぽく描いてました!キュンキュンしてるとの事すっごく嬉しいです!もしまだご愛読頂けておりましたら、ぜひ続きお楽しみに! (2021年12月13日 0時) (レス) id: 49eaddb046 (このIDを非表示/違反報告)
∂(プロフ) - ミルねこさん» ミルねこ様、めちゃめちゃ返信遅くなっちゃってごめんなさい!!前作からずっとご愛読ありがとうございます!まだご愛読頂けていればお分かりかと思いますが、風見さん若干変わって来ています(笑)サブタイトルがあったら「風見成長記」ですね(笑)ぜひ続きお楽しみに! (2021年12月13日 0時) (レス) id: 49eaddb046 (このIDを非表示/違反報告)
nakataniayaka20(プロフ) - 風見さんがマニュアル仕事人間で少しイライラしました夢主の降谷さんに対する想いを知った時からの降谷さんはイジワルで…夢主に対して強気な態度を取っているので…終始キュンキュンさせられました!ありがとうございます!風見さんが夢主のことを認められるよーに…! (2021年12月7日 1時) (レス) @page30 id: 7836429623 (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - 続編おめでとうございます!今作もしっかり読ませていただきます!!続きが楽しみです!(風見さん、この先どうなるんですか!!!)本当にこの作品が大好きです。応援してます。 (2021年11月25日 7時) (レス) @page1 id: 891cbd267a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:∂ x他1人 | 作成日時:2021年11月24日 23時