それがきっかけ ページ46
side 宏光
トイレから少し離れた廊下の端に立って
俺はAが出てくるのを待っていた。
出てきたところで、どんな言葉をかけるかとか
そんなことは全く考えてなくて
様子を見てくるなんて言ったはいいけど、今さら慌ててしまう。
そんなタイミングで、トイレのドアがガチャっと開いて
Aが出てきてしまった。
A「...えっ、北山さん...?」
Aは俺に気づいて、驚いて目を見開いていた。
俺もちょっと焦ったけど、なんとか声をかける。
宏光「...さっき、大丈夫だったか?」
A「あ...本当にすみませんでした...」
宏光「違う。あいつにくっつかれて、怯えてただろ?」
俺がそう言うと、Aは下に向けていた顔をパッと上げて俺のことを見た。
俺も見つめ返すと、Aの目にどんどん涙が溜まっていくのが見えた。
宏光「えっ...おい、なんで泣くんだよ」
A「だって〜...私、新米なのにとんでもないことしちゃったと思って...でも、ほんとに嫌だったから...だから...」
そして、泣きじゃくるA。
ったく...どうしろって言うんだよ...
宏光「分かった分かった...大丈夫だから、もう泣くなよ...」
A「すみません...ありがとうございます〜...」
Aは涙を拭って、もう一度俺の顔を見てお礼を言ってきた。
俺は、潤んだその瞳に、不覚にもドキッとしてしまった。
その瞬間から、Aを意識する日々が続いた。
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こころ(プロフ) - さきみっちゃんさん» ありがとうございます〜!(*^^*)本当に励みになります♪これからも頑張ります! (2016年4月3日 12時) (レス) id: fe4b70d8de (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - みぃ〜♪さん» コメントありがとうございます(o^^o)なるべく早く続きを書きます!もう少しお待ちください♪ (2016年4月3日 12時) (レス) id: fe4b70d8de (このIDを非表示/違反報告)
さきみっちゃん - この話すっごい好きなので、これからも頑張って下さいね。 (2016年4月3日 9時) (レス) id: 0dc94703a5 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ〜♪(プロフ) - 次の更新が楽しみです♪ (2016年4月3日 9時) (レス) id: 91f89f25f6 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - S.さん» コメントありがとうございます♪♪これからもにやにやしていただけるようなお話を更新出来るように、頑張ります!(o^^o)笑 (2016年4月3日 7時) (レス) id: fe4b70d8de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こころ | 作成日時:2016年3月25日 22時