ネクタイを緩めたら

可愛い一面 ページ2

side A



12時から13時までの1時間は、昼休みの時間になっている。

外にご飯を食べに行く人やパンを片手に仕事を続ける人

色んな過ごし方があるけど、私はいつも自分のデスクで玉森くんと話しながらお弁当を食べる。



玉森「Aって、毎日自分で弁当作ってんの？」



コンビニのおにぎりを頬張りながら、私の持ってきたお弁当箱を覗いてきた玉森くん。

私はお昼代を少しでも浮かせるために、入社したての頃にお弁当箱を買って

それから毎日手作りのお弁当を持ってきている。



A「そうだよ〜、玉森くんも毎日コンビニのご飯じゃ味気ないでしょ？たまには自分で作ったら？」


玉森「いや、俺料理なんて出来ないし、朝時間ないしさ」



そういえば、前にも料理が苦手って言ってたような気がする。

食べ終わったおにぎりのフィルムを丸めて、玉森くんは北山さんの席をチラ見した。



玉森「北山さんも、ああやってたまに弁当持ってきてるよな...自分で作ってんのかな？」



私も同じように北山さんを見ると、紺色のお弁当箱を広げてもぐもぐと口を動かしている。

その表情はさっきの怒った顔とは違って、ちょっと可愛いかも。


いつもこんな顔でいれば、皆から怖がられることもないんじゃないかな〜...

人気ナンバーワン→←冷たい上司

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す